【感想・ネタバレ】日本再興戦略のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

落合陽一が考える、日本がこれから世界と戦っていくための「戦略」を語った本。
いったん欧州をまねるという議論はやめて、東洋思想を見直し日本古来のスタイルでイノベーションを起こしていきましょう、という感じです。

コロナ前に出版された本で、4年もたってから読んだけど、「もっと早く読んでおけばよかった」と残念になるくらい面白い本でした。

私は読書するとき「自分にない価値観」を教えてくれる本にぐっとくるのですが、
この本はそう言う意味で、ページをめくるたびに私が世間に対して抱いていた思い込みを次から次へとひっくり返してくれる落合さんの言葉のシャワーに心地よさすら感じました。

一例をあげると、落合さんは日本の少子高齢化は日本にとってチャンスだと言っています。
日本は世界で早く人口減少と少子高齢化が進んでいる分、いちはやく少子高齢化ソリューションを開発して輸出すればいい。
他にも人口が減って人材不足だから機械化しても文句をいわれにくい、子供が少ないから貴重な子供に教育コストがかけにくい、などメリットはまだあります。

人口ピラミッドが三角→逆三角になっていく予想グラフを見て絶望感を抱いていた私にとっては、目から鱗がおちました。
人口減少と少子高齢化に向けてやっていくべきこととは、子供を増やすして少しでもピラミッドを回復することではなく、「with 逆ピラミッド」していく方法を考えることだったとは。

しかも、落合さんが言うデジタルネイチャーによって、人間と機械が融合すれば、老化や身体的な差は大した問題ではなくなり、単なる体のダイバーシティになるだけと言っており、「ええっ」って一瞬思うけど、メガネをかける感覚で義手や義足をつけるという未来は、結構アリよりのアリだと思いました。

高齢化でお年寄りの介護問題や孤独死だって、ロボットの導入で解決できます。わたしも「おひとりさま」なので、気楽だけど老後は一人かぁとか不安な気持ちもあったので、すっかり前向きになってAIBOなどAIロボットの購入を検討しはじめてしまいました(単純)

日本もまだ戦えることに、希望をもらった本でした。

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2022年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本の高度経済成長は、国民に「均一な教育」を与えた上で、「住宅ローン」で家計のお金の自由を奪い、「マスメディアによる消費者購買行動」で世論操作を行なって、新しい需要を喚起してきた。

昔はそれが良い方法だったが、今は良くない。
機械親和性(機械を活用し問題を把握して、行動に起こす能力)が低く、代替性の高い人類を生産する仕組みだから。

日本の法律や農地等は、欧米のいいとこ取りをして組み合わせてきたが、今の時代に合わなくなってきているので、最適化が必要。

日本人は公平にこだわり平等にこだわらない。
ゲームのボード上の公平さには非常にこだわるが、そのゲームに参加する平等さにはこだわらない。
そういった気質も踏まえて最適化すべきだ。

日本人はワークライフバランスではなく、ワークアズライフだ。
仕事と休日のオンオフをつけるのではなくて、日常の中に共存する形が向いている。百姓というのは100の仕事を、生活の中においてしている。

文化とは、人の知の蓄積そのものであって、それは1番価値が高い。
人の到達点を文化に変換するからこそ、アート作品は高い。
でもほとんどの人はなぜバスキアの絵が100億円以上もするか理解できない。

これからはタイムマネジメントではなく、ストレスマネジメントの時代。
極端な例だとストレスを感じないなら、休日無しで働いてもいい。

今は自分探しは良くない。今ある選択肢のなかでどれができるかな。まずやろう。がいい。

したいこととできることを分ける。
なぜなら、自分のできることから始めないと、何がしたいのかが明確にならない。

人類の良さはモチベーションとリスクを取ること。機械にできない。

ポジションを取れ。批評家になるな。フェアに向き合え。手を動かせ。金を稼げ。画一的な基準をもつな。複雑なものや時間をかけないと成し得ないことに自分なりの価値を見出して愛でろ。あらゆることにトキメキながら、あらゆるものに絶望して期待せずに生きろ。明日と明後日で考える基準を変え続けろ。

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2022年01月01日

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