【感想・ネタバレ】ブロックチェーン技術の未解決問題のレビュー

あらすじ

ブロックチェーン技術の成熟度は低い
今そこにある問題を解説する

ビットコインのコア技術である「ブロックチェーン」に注目が集まっている。現在は主に仮想通貨としての用途に限られるが、実はその対象範囲は広く金融に限らない。

一番の特徴は「非中央集権」にある。従来のシステムでは、どこか1カ所で全データを集中管理し、安心安全を維持していた。例えば銀行の預金では、勘定系システムの中にすべての預金データが管理されている。ブロックチェーンはそうした常識を打ち破った。すべての履歴を全ノードに保有することで、1人の管理者が支配する構造を変えた。

ブロックチェーンはさまざまな分野で応用が考えられており、今後、次々と新サービスが登場するだろう。

ただし、ブロックチェーン技術の成熟度は高くない。インターネットでいえば黎明期程度にすぎないとの指摘がある。そこで本書では、現時点のブロックチェーンに残されている問題を詳しく解説している。

著者は暗号などを専門とする日本の研究者たちである。彼/彼女らは、ブロックチェーンの可能性が大きいからこそ、今そこにある懸念にあえて警鐘を鳴らす。ブロックチェーン技術者必携の1冊だ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ブロックチェーン技術の未解決問題

インターネットの黎明期、大学間で主に使われていたARPA-NETが商用インターネットに成長するまでには多くの技術的問題点へのブレークスルーが必要だったのに加え、半導体のムーアの法則がその後押しをしつつも数十年の期間がかかった。
ブロックチェーンはサトシナカモトの論文が公開されてからまだ数年しか経っておらず、マイナーや開発グループ、投資者などの利害がからまりつつ急激に成長してしまっていて、アカデミックな検証を経ていないため、多くの未解決な問題が残っている。
その問題点に関して、まとめたタイムリーな良書だと思います。
・言葉の定義が曖昧(例えば合意)
・暗号プロトコルとして未熟で将来変更しようとするとフォークが生じてしまう
・中央不在の分散システムなため、コミュニティ間の合意を取ることが難しい
・スケーラビリティを実現しようとするとシステムの分散の度合いが制限される
などの問題点が提議されています。
特に、スケーラビリティの問題や中央不在なため合意できづらいということは結構致命的な問題かと思います。
プライベートブロックチェーンとすると、タイムスタンプ付きの分散データベースとあまり変わらなくなってしまうという指摘もあります。
将来、社会基盤を支える技術になるのか、一時の熱狂として忘れ去られてしまうのか・・・
興味がつきないところです。

竹蔵

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2026年08月28日

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