あらすじ
いま決めなければ生き残れない!
信長、秀吉、家康、元就、光秀……。彼らはそのとき、何を考えていたのか
やわらかな語り口で最新研究を紹介しながら、
通説にも疑問符!
歴史家による実情の読み解きで、 真実の日本史が見えてくる。
《過去に生きる人の意識をつかまえるのはきわめて難しい。(中略)あるときはぼくたちの常識がじゃまになる。でもあるときは常識を活用して史料の読解に当たらねばならない。そうした矛盾を止揚しながら考えを進めていく。要はバランス。バランスが大事なのです。》
(「まえがき」より)
東京大学史料編纂所の教授を務める著者が自らセレクト、解説を施した戦国武将たちの肖像画など、画像64枚を一挙収録。
【主な内容】
まえがき 史料とのつきあいはバランスが大事
第1章 あの兵力差で信長は本当に桶狭間を戦ったか
第2章 「天下統一」という新概念はどう生まれたか
第3章 部下・光秀が「本能寺」を決めた出来事
第4章 「戦国最強の武将」は誰か
第5章 武将たちが残した人生哲学
第6章 執権北条氏、粛清政治の手法――戦国前夜(1)
第7章 「大義名分」がない中世武士の感覚――戦国前夜(2)
第8章 利休は強欲だから秀吉に殺されたのか
第9章 「利休七哲」と徳川大奥
第10章 武将の名から人間関係が見える
第11章 家康と「信康切腹」と「長篠」
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Posted by ブクログ
小和田哲男氏が「御大」化(失礼!)する中、著者は磯田道史氏とともに、メディア露出の多い歴史学者のツートップといえるのではないだろうか。
別の著書の前書きで「ぼくの本は売れない」と嘆いていたけど、決してそんなことはなく、本書も語りおろしの形式で、とても読みやすいものとなっている(ときどき筆が走るのもご愛嬌)。
日本の歴史研究の最前線とも言うべき東京大学史料編纂所にいるだけあって、自説にも資料的根拠を付加するところも興味深い。「あの兵力差で信長は本当に桶狭間を戦ったか」とか「家康と『信康切腹』と『長篠』」などはなるほどなぁと思わされてしまった。
AKBヲタの先生だけに、「大島優子とキャラが似ている蒲生氏郷」とか、歴史ヲタには訳が分からない(笑)章立てがあるのも特筆すべき点か?w
Posted by ブクログ
歴史学者の本郷和人氏による、主に戦国武将について書いた一冊。
新聞の連載を文庫化したものなので、内容は多少散漫なものの、非常に読みやすく面白かった。
Posted by ブクログ
<目次>
まえがき 史料とのつきあいはバランスが大事
第1章 あの兵力差で信長は本当に桶狭間を戦ったか
第2章 「天下統一」という新概念はどう生まれたか
第3章 部下・光秀が「本能寺」を決めた出来事
第4章 「戦国最強の武将」はだれか
第5章 武将たちが残した人生哲学
第6章 執権北条氏、粛清政治の手法~戦国前夜①
第7章 「大義名分」がない中世武士の感覚~戦国前夜②
第8章 利休は強欲だから秀吉に殺されたのか
第9章 「利休七哲」と徳川大奥
第10章 武将の名から人間関係が見える
第11章 家康と「信康切腹」と「長篠」
<内容>
最近はテレビでのAKB高城推しなど、やや興ざめの感もある本郷さんの本。産経新聞連載の記事をまとめたもの。相変わらずの軽妙な筆致で中世から江戸にかけてを縦横無尽に書いている。ポイントは人間。史料編纂所の教授なので、史料を基にしてその隙間を今までの経験や記憶から埋めていく。首肯できることも多い。通説に対する反論も多く、読みやすさを含めておすすめの一冊である。
Posted by ブクログ
東大のお偉い先生なのですが、歴史をナナメから検証し、解説してくれているのでわかりやすいです。
家康と築山殿の関係、なるほどなーと感心しました。これが事実だと、家康に好感が持てますね。またぜひぜひ新説をお待ちしています。
Posted by ブクログ
資料を読み解くことで通説とは違う見方ができるものなんだな。何が正しいかは確認できないからこそ,資料の価値が高いし,その資料を保存伝承することの大切さが分かった。