あらすじ
時代が変われば、生き方も変わるのだろうか――。
武士の世が終わりを告げたとき、“最後の武士”が下した決断とは。
一生を、命を、そして武士の矜持を懸けて挑んだ、日本史上最後の仇討ち!
日本中が開国と攘夷に揺れる時世。
西洋式兵術の導入を進めていた秋月藩執政・臼井亘理は、ある夜、尊攘派により妻もろとも斬殺された。
だが藩の裁きは臼井家に対し徹底して冷酷なものだった。
息子の六郎は復讐を固く誓うが、明治に入り発布された<仇討禁止令>により、武士の世では美風とされた仇討ちが禁じられてしまう。
生き方に迷い上京した六郎は、剣客・山岡鉄舟に弟子入りするが――。
時代にあらがい、信念を貫いた“最後の武士”の生き様が胸に迫る歴史長篇。
「青空を見よ。いかなる苦難があろうとも、いずれ、頭上には蒼天が広がる。そのことを忘れるな――」
※本作品は 2017年12月20日まで販売しておりました単行本電子版『蒼天見ゆ』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
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Posted by ブクログ
実話だと知らずに読んだ!「最後の仇討ち」の話。
最後まで苦しかった・・・
復讐の為ではない人生を歩めていたらなと思った。
最後に故郷で蒼天を見ることができたのが救いだった。
秋月記も読もうと思う!
Posted by ブクログ
最後の仇討ちを行った人の話。
仇討ち本懐、恩赦で罷免された後、世捨て人の様な生活の中でも晴れない心、「家族の所に生きて帰る奴が一番偉い、家族を泣きの涙で暮らさせちゃあ、男じゃない。どんなに手柄を挙げても人を殺すのは鬼。鬼のまま死ぬより、せめて人で生きて戻ってきたほうがいい。」
父の教えである蒼天を追い求めた主人公がようやく見つけたのは故郷の空の青さだった。
さすが!大好きな作家、泣けました。
葉室麟さんの冥福を祈ります。