あらすじ
旧幕府軍とともに戊辰戦争を戦い、映画「ラストサムライ」のモデルになった男・ブリュネ!
幕末、日本に軍事顧問としてやってきていたフランス陸軍士官、ジュール・ブリュネ。いわゆるお雇い外国人だった彼は、徳川幕府の精鋭部隊、伝習隊の指導にあたっていた。
大政奉還が行われ、江戸幕府の終焉とともにブリュネらも解任されるが、このあと明治新政府軍と旧幕府軍の衝突があることを知った彼は、日本に残り、自らが育てた伝習隊を指揮して新政府軍と戦うことを決心する。
陸軍士官を辞任するという手紙を残し、土方歳三、榎本武揚、大鳥圭介らとともに箱館に向かうブリュネ。彼を動かしたのは、土方歳三や伝習隊の教え子に教えられた、士道(エスプリ)だった。
後年、フランス陸軍官房長まで務め、日清戦争時の日本への貢献を認められて勲二等旭日瑞宝章を授けられた希代の軍人の精神を描いた感動大作。
解説:本郷和人
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Posted by ブクログ
『ラストサムライ』のモデルといわれる実在のフランス軍人ブリュネ。幕末に軍事顧問団の一員として来日するがまもなく幕府は消滅。だが彼は侍たちを見捨てられず、帰国命令に背いて榎本武明や土方歳三らの旧幕府軍と共に戦うことを選ぶ。
思い立ったらやむにやまれず…という熱血さが実にもうフランス人だなあと(笑)。結局志を果たせず帰国した彼だが、上官の配慮のおかげで皇帝ルイ・ナポレオンからもおとがめなしだったという。ラストに小説ならではのサプライズが用意されているのも嬉しい。