【感想・ネタバレ】日露戦争史 2のレビュー

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Posted by ブクログ

これまで太平洋戦争史はそれなりに詳しく読んで来ましたが、日露戦争については詳細をきちんと認識していませんでしたので大変に興味深く第2巻はかなり一気に読んでしまいました。(と言っても軽い読み物ではないので相応に時間が掛かりましたが)
二百三高地の壮絶な戦いによる奪取前に28センチ砲の砲撃によりロシアの旅順港内における艦隊はほぼ壊滅的な打撃を受けていたのが実際のところ(つまり戦略的には二百三高地の奪取にはもはやそこまでして拘らなくても良い状態だった)とは初めて知りました。

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2016年12月19日

Posted by ブクログ

遼東半島上陸から旅順陥落まで。第1巻に引き続き史実資料や書簡などから考察される講義?は読んでいて当時の空気感を想像することができます。本巻で説明される会戦では無謀な戦略による多大なる犠牲に心が痛いです。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

1巻と同様、浩瀚な資料をもとに、当時の世相から戦局に至るまで詳細にまとめられており、とても勉強になる。
しかし一方で、乃木将軍の軍事差配やその他評価については個人的な意見と反する点が多かった(私はこの将軍が好きなのだろう)。

 旅順戦で乃木の第三軍は数万名にのぼる死傷者を出し、司馬遼太郎を始めとして世の批判を受けた。しかしその内容は戦後感覚での批判であり、評価に値しないと感じる。

 日露戦争当時は戦車もなければ戦闘機もなかった。攻め手の最大の武器は「歩兵の突撃」だった。当時の作戦思想もある程度の歩兵の損害を前提にしている。つまり、銃剣を装備した歩兵の密集隊形で波状突撃を行い、第一波の8割9割がなぎ倒されても、第二波の6割は敵陣地に到達するだろう、といった具合に。。。
日露戦争から約10年後に第一次大戦が勃発した。参戦した主要五大国(独墺仏露英)はいずれも日露戦争に観戦武官を派遣していた。これらの国々は乃木より「賢く」戦っただろうか?
 ソンムの戦いで独英は双方合わせて40万(!)近くの戦死者を出し、ヴェルダン戦で独仏は双方で約70万人以上(!)の戦死者を出した。これを指揮したヘイグやファルケンハイン、ペタンは当国随一の頭脳と経験の持ち主と考えられており、そしていずれの国も当時において最高の戦術で戦いに臨んだが、大戦のほぼ全期間を通じて塹壕戦は攻守双方に多大な人的損害を強いた。

 この事実を乃木の批判者はどのように考えるのか?やはり損害を個人の無能に短絡させるのか?
これら歴史的推移と当時の戦術思想の仔細を考慮せずして、乃木を真に評価できるのか?

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2018年04月06日

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