【感想・ネタバレ】お金2.0 新しい経済のルールと生き方のレビュー

お金の価値が変わる!2018年に読むべき1冊!
著者の佐藤航陽氏は時間を売買できるサービス「タイムバンク」を運営する株式会社メタップスの創業者。お金に苦労した少年時代の経験から、お金について自身がこれまでの人生で感じてきたすべてが語られている本作。
人間の仕事の大半がAI(人工知能)に取って代わり、ベーシックインカムが実現した世界ではもはやお金のために働く必要がなく、金から国が発行する紙幣に価値が代わっていったように、お金が個人の内面的な価値(感動、共感、熱狂、信頼etc)に代わるだろうと予測している。動画配信サービスに投稿するアイドルへの投げ銭、ソーシャルゲームの課金、クラウドソーシング、仮想通貨…すでにその兆候が現れ始めている今、非常に納得できた1冊でした。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

劇的に変化する社会の中で、お金や経済の在り方も変わってくる。今まで自分に無かった視点をもたらしてくれた1冊。

キーワードは「価値主義」

以下からは、自分のリマインド用メモ

①「自然の構造に近いルールほど社会に普及しやすく、かけ離れた仕組みほど悲劇をうみやすい」
ex,マルクスの社会主義

②「分散化による経済システムそのものを作る存在の力(価値)の拡大」

◾︎経済は読み解く対象→創り上げていく対象
分散化したネット社会では手軽にサービス(経済システム)をつくれる→経済の民主化

③「自動化+分散化→自立分散」

·管理者がいない
·個々がバラバラに行動しているのに成りたつシステム ex,インターネット、ビットコイン

④「知識→コモディティ化、お金→コモディティ化」

◾︎活版印刷により知識の価値は薄れた。
◾︎将来的にお金もコモディティ化!?
→経済圏を作り運営するノウハウが重視
→ベーシックインカムが拍車をかけるかも

⑤「資本主義→価値主義」
◾︎資本主義が考える価値と世の中の人が考える価値に溝ができている
→資本主義は有用性としての価値(役に立つか)しか認識しておらず、内面的な価値(愛情、好意など実生活に役にはたたないが内面にポジティブな効果があるか)と社会的な価値(社会の持続性を高める活動かex,砂漠に木を植える)を無視している。

◾︎価値を媒介する唯一の手段である’お金’の独占が終わりつつある。
→価値を保存·交換·測定する手段はお金である必要はない!?
→価値をやりとりする手段の多様化により、人々が注力するポイントがお金という手段から価値に変わるのでは?

メイドインアビスの世界観

⑥新しい技術へのバイアス
◾︎脳は一度常識が出来上がってしまうと、新しく誕生した技術などをバイアスなしに見ることが難しい。
ex,年寄りが若者のスマホ使いすぎを心配

ミレニアル世代=1980年以降に生まれた世代
→終戦直後に生まれた世代で仕事·人生のモチベーションが大きく異なる

⑦内面的な価値に着目し好きな事に熱中せよ




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2023年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本の著者は抽象化能力に長けている方で、現在の経済や社会をうまくまとめているな、と感じました。
内容をまとめると、
【発展する経済システム】
報酬が明確(欲を満たせるもの)
時間で変化
運と実力の両方の要素がある
秩序の明確化(偏差値や価格のような数値、身分や肩書きのような分類)
参加者の交流する場がある
【持続する経済システム】
寿命を考慮に入れる(飽きられたとき用に他のサービスを用意)
参加者が同じ思想や価値観を持つ
自然の構造に近いルールである
【テクノロジー】
テクノロジーの変化は流れで見る
個人が経済を作れるように、選べるように(ビットコインなど)
脳は常識ができあがると、新しい技術をバイアスなしに見るのが難しい
【価値】
お金から価値を中心にした世界になる
価値は有用性、社会的(社会の持続を高めるもの)、内面的(愛、共感、信頼など)
人間の内面的な価値は上の世代が認識しづらく、チャンスがある
熱意をもって取り組めることが活躍につながる
→一日中やっていても苦痛のないものを探す
【その他】
お金と感情は切り離す(お金は1つの現象として捉える)

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2022年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

事前に思っていたよりかなり面白かった。
自分の中で当たり前にあるお金という価値観も昔からあるわけではなく経済の一つの形、ツールであると思わされる

・資本主義ではなく価値主義になっていくのではないか。
本来は人々が感じる価値があるからこそお金になるはずが、世の中の人が感じる価値と関係ないところでお金が増えるようになっている。
テクノロジーの力でお金以外での価値を保存交換測定できるようになっている
資本主義は有用性としての価値しか表せていない。
内面的な価値(愛情共感興奮好意信頼など)、社会的な価値(社会全体の持続性を高めるような活動)にも価値がある
ベーシックインカムが導入されたらよりお金自体の価値が下がる
仮想通貨などお金以外での価値の表現

・ミレニアル世代はその前の世代と仕事や人生に対するモチベーションが大きく異なる
戦後からはもっと豊かになりたいのがモチベーションだが、ミレニアル世代は生まれながら物質的には満たされている。
そうなると人生の目的や方向性、意義を見失っている人が多い。
グーグルやフェイスブックのような企業が多くの優秀な人を惹きつけられるのは、待遇面だけではなくそこで働く人たちに人生の意義や目的を提供していることが要因なのではないか
(会社のビジョンミッション)

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お金について体系的に説明してくれている、分かりやすい本だったと思う。
数百年前は物々交換であったのが、金銀などで作られた小判などの「価値の物差し」で交換することになり、政府が発行する「貨幣」で交換することになった。現在ではコロナ禍ということもありキャッシュレス化が急激に進み、お金は「画面上に表示される数値」になったと思う。

お金は昔からずっとあるもの、と思っていたけれど、そうではないのだな、とこの本を読んで知ることができた。例えば、政府が貨幣を発行するようになったのはつい150年前ほどのことで、当時は政府が刷った紙切れでうまく経済が回るのか、なんて懸念を持つ人もいたそうだ。結果として政府が発行する貨幣で経済は回っているし、何なら今はキャッシュレス決済で紙幣が要らない時代になっている。だから、お金の在り方は時代で変わるもので、自分も柔軟にお金と向き合うべきなのだなと思うことができた。

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2022年01月15日

ネタバレ 購入済み

これはけっこうきにいたほんです

佐藤航陽さんの目から見ていた今の世界の枠組みをよくかんがえれば、確かにそんな形のもんでした。これから十年後の世界の影も垣間見たのような気がします!でも本書の最後に書いたバーチャルな世界はまるでSF小説のように、まだ受け入れませんでした。

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2018年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

経済の民主化、お金のコモディティ化
個人が新たな経済圏を確立できる世界。いろいろな経済圏が並立する。
メタバース、ブロックチェーン、SNS

歴史のなかで知識の民主化が起きたのと同じような流れで、経済の民主化が起きる。

16世紀に印刷技術が生まれ、書籍ができ、
大衆が知識を学べるようになった。
こから市民が強くなり革命、産業革命が起きていった。

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2023年02月10日

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