【感想・ネタバレ】働き方改革 個を活かすマネジメントのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

働き方改革を推進するためには現場のマネジメント力の進化が重要。具体的には、「個を活かす」マネジメントへの移行が大切とのこと。この本にはそのノウハウが書かれている。内容はわかりやすく同調できるところは多かったが、肝心のインクルージョンをどう実践していくかが弱かった。(ここは個々で悩まなければいけないんだろう)「個を活かす」ことについては、前田裕二も同様に強調している。

1. 働き方改革につながった背景は次の5つ。①賃上げ②長時間労働の是正③テクノロジーの進化④人手不足⑤一億総活躍 
上記はCSRの観点に過ぎないため、企業にとっては働き方改革が業績をアップにつながらなければ意味がない。そのために大切なことは2つ。1つ目は付加価値のある人材の育成。実際学習行動と労働時間には相関関係がないことがわかっているため、学習する社会を作れるかどうかが、働き方改革の成否を分ける。2つ目はダイバーシティ経営。ダイバーシティ経営は④と⑤を補完する。 
2. 働き方改革の成否は現場のマネジメント次第。
3. マネジメントのキーワードはジョブアサインとインクルージョン。ジョブアサインとは組織として達成すべき目標を踏まえ、部下に行わせる職務を具体化したうえで割り振り、その職務を達成するまで支援すること。ジョブアサインのなかで、工数を守って効率的に仕事をしている部下を正当に評価する・目標につながらない周辺業務を排除すること・過度に報告を求めないことが長時間労働の削減に繋がる。インクルージョンは、多様な人々がそれぞれの個性を活かして仕事の成果をあげられるように導くマネジメントスキル。そのために重要なのは、一人ひとりをしっかりと見つめ、その職業能力上の強みを明確に言語化して評価すること。そしてその強みを組織内で共有すること。
4. プレゼンティーズム(何らかの疾患や症状を抱えながらも出勤して業務の遂行能力が低下している状態)は欠勤などで不在になる損失よりも、出社していても仕事がはかどらない損失のほうが大きい。マネージャーは個々の抱える問題に踏み込むことが大切。部下がひとりで抱えきれなくなってマネージャーに離職を言い出したときはすでに遅く、状況を変えようとしても難しい。離職の予防は、離職を考えるきっかけとなる問題が発生した段階で手立てを講じなくてはいけない。

〈印象に残ったこと〉
・経営トップの頭の中にあるのは、ダイバーシティ経営や働き方改革を通して生産性をあげ、イノベーションを促進することで持続的に企業競争力を上げること。一方マネージャーは目の前の業績をあげることで、狙っているものが違う。
・マネジメントは手段に集中しておりどうすれば目標を達成できるかという質問に答えるものである。一方、リーダーシップは望む結果を定義しており、何を達成したいかという質問に答えるものである。(7つの習慣)

0
2020年01月16日

「ビジネス・経済」ランキング