あらすじ
AI、フィンテック、IoT、バイオ……
最先端分野で急成長! 世界にはばたく「ユニコーン企業」たちを紹介。
◆ITバブルの時代に出てきたベンチャーの多くは、既存の大企業の反発を買い、その多くがむなしく消えていった。一方、2010年代のスタートアップは、大企業と連携し、支援を受けながら急成長をとげているのが特徴だ。本書では、各業界で注目の起業家5人に軸をおき、成功に至るまでの葛藤や苦労を取材した。起業に対して憧れを抱く人も、不安に感じる人も、起業家の実像に迫ることができる。
◆ 本書で取り上げる起業家
・配属リスクをチャンスに変えた 家計簿サービス、マネーフォワードの辻庸介氏
・大企業ではアイデアを活かせない ユニーク家電、Cerevoの岩佐琢磨氏
・目標は「90歳まで稼ぐ」こと スポットコンサルティングサービス、ビザスクの端羽英子氏
・東大在学中に起業 家庭用ロボットを開発するユカイ工学の青木俊介氏
・証券会社で気付いた将来性 クオンタイムバイオシステムズの本蔵俊彦氏
◆ 本書で紹介するエピソード例
「社会にインパクトを与えたい」とゴールドマン・サックス証券に入社したものの、妊娠が発覚し、1年足らずで退社。休業の選択肢もあったが、夜10時まで働いても周囲より早く帰らなくてはならない人になってしまうのが嫌だった。その後、外資系メーカーに再就職するものの、夫の転勤で米国に。米国ではMITでMBAを取得し、最終的には起業に至る。ワークライフバランスのとれる会社もいいけど、若いうちくらい死ぬ気で働いても良いのではないか。(ビザスクの端羽英子氏)
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Posted by ブクログ
いろんな知らなかった起業家が紹介されてあり興味深く読めた。10年後、彼ら彼女らはどうなっているのだろうか。
明暗が分かれるだろうな。
・岩佐琢磨 1978生 立命館大学大学院情報理工学研究科
インターネット家電
・辻庸介 1976生 京都大学農学部
マネーフォワード
・本蔵俊彦 1974生 東京大学理学系大学院化学専攻
DNA解析装置 東大時代はアメフト部
・端羽英子 1978生 東京大学経済学部
スポットコンサル
・青木俊介 1978生 東京大学工学部計数工学科
コミュニュケーションロボット開発
個人的には本蔵氏のDNA解析に将来性を感じた。
Posted by ブクログ
日本の主要スタートアップ、発刊当時におけるスタートアップを紹介した本という印象。
現在からすると少し前のことのように感じる部分もあるが、本質的な構造などは今も変わらず、歴史を学ぶ的な意味で参考になる。
Posted by ブクログ
日本経済新聞社の論説委員でもありITやスタートアップ分野の著名記者でもある村山恵一氏の著書。5人の起業家たちのキャリアやビジネスを取り上げる。新聞の特集記事感が強く星は3つにしているが、内容は要点を捉えたもので、起業家たちに向けられる村山氏の暖かい目線が印象的だ。
2000年以前つまり第一次ITバブル崩壊前は、起業家は海千山千の(良い意味でも悪い意味でも)「胡散臭い人」が多かった。昨今は、書でも取り上げられた人々のように超一流企業出のピカピカのキャリアの人がスタートアップに飛び込むことが多い。これは「文化がようやく日本に根付いた)「シリコンバレーに近づいた」というよりキャリアのEXIT環境が整ったと捉えたほうがよいだろう。つまり成功すればIPOかM&A、失敗しても起業経験を武器に経営ポジションに転職という、比較的リスクが低い選択肢になってきたからだろう。経営者の破天荒さが減った分、優秀な人材が流れ込むトレードオフが成立しつつる。
東大京大の就職人気業界は10~15年後に凋落するのが常だが、スタートアップ人気がさらに跳躍するのか「その次」が訪れるのか、楽しみである。
Posted by ブクログ
5人の起業家にインタビューし、それぞれの起業と現在までの経緯を聞く
・望まぬ配属も起業の糸口に! 家計簿サービス、マネーフォワードの辻庸介氏
・ゴールドマンから専業主婦。紆余曲折を経て起業! スポットコンサルサービス、ビザスクの端羽英子氏
・大企業が目もくれない、ニッチなマニアを囲い込め! ユニーク家電、Cerevoの岩佐琢磨氏
・河童に目玉おやじ。親しみやすい家庭用ロボットを開発! ユカイ工学の青木俊介氏
・本社は日本、戦いの場はシリコンバレー! クオンタムバイオシステムズの本蔵俊彦氏
サービスが始まった経緯や、その当時のビジネス環境などが詳細に記され非常に興味深い
起業にはまずは情熱やモチベーションが必要だが、
次には少人数で役割分担をしてビジネスを進めていくチームワークや仲間を探すことも重要である
起業を考えるなら一読の価値はあると思う