あらすじ
いまや、ビッグデータ時代。ネットショッピングからニュースの閲覧履歴まで、個人特定のリスクが知らぬ間に悪用される時代でもある。個人情報の漏えいよりも恐ろしい、第三者による「プロファイリング(個人分析)」がもたらす「超類型化社会」への問題提起。
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Posted by ブクログ
最後の方で憲法との関わりに言及しているが、全体としては憲法の説明ではなく、AIの基礎となっているビッグデータが人間のプライバシーにどう関わるのかという説明である。
非常にわかりやすいので、学生が読むとビッグデータの問題を考えるおすべになるであろう。
Posted by ブクログ
著者が講師の研修に参加予定なので予習のつもりで読んでみる
ビックデータに基づく個別化マーケティングが消費行動に影響を与えたりすることや民主主義を崩壊させる危険があることは別の本やNetflixのプログラムで知らされていたが、日本国憲法と絡めて議論するのは野暮ったいと思いながら読み進めていた。
しかし、最終章でその「野暮ったい」という自分の感覚も憲法を軽視する空気に染められた感覚であることを自覚する。
3年前の本なので技術的にも法制度的にもアップデートする必要はあるが、研修直前にでも再読しよう。
Posted by ブクログ
バーチャルスラム問題
ゴマ信用によって自動的に格付け、レッテルが貼られていく
→人が変わるチャンスを奪うのではないか?
「自らが選択、修正できない事柄で社会的に排除されるリスク」
→「見えないセミナー会場」
「国による民の調律」・・自由に生きることの否定?
The Daily ME(日刊自分新聞)によって情報が閉塞していく
Group Polarization・・集団の分極化。偶然の排除
Posted by ブクログ
AIとビッグデータ、これはひとの仕事を置き換えるものと言う危機感程度しか持ち得なかったけど、憲法との対比は考えもしませんでした。
特にAIによるプロファイリングが就職や銀行ローンの審査だけでなく思想信条の様な個人の内面にも関わってくるのであれば、憲法もまた危機的な側面を持ってくるかもしれない。
個人情報における海外と日本の認識の違い。それが民主主義の根幹に関わると考えるアメリカ、西洋は憲法を第一に考えるが、日本は憲法9条を改変しようとするように、その時々の都合で動こうとするように見受けられる。
憲法13条の個人の尊重や14条の法の下の平等。久しぶりに憲法を考える機会になりました。