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Posted by ブクログ
まず、日本は広いなぁと読みながらしみじみ。
戦国時代と言えば、信長、秀吉、家康しかいないような錯覚を覚えてしまうけれども、戦国の沼に嵌っていろんな作品に出合ったことに感謝。
この小説の主人公は伊達政宗の伯父である最上義光。
自分の父、甥、上杉と戦い続ける人生を送った戦国武将らしい人なのでしょう。
ですが、信長が死に、秀吉が台頭に立ったことで今まで自分が得たものを失い(この辺りは高校の日本史もでもやってるんですが、検地や刀狩りってものすごく意味のある政策だったんだと再認識!)、最愛の娘・駒と駒が死罪にされたために妻の康子も自害。
そして、豊臣から徳川へ派閥替えをしたところが、長男の廃嫡命令の末の暗殺。
本当に駒姫のシーンにボロボロ泣いてしまいましたよ。本当に彼女は戦国で一二を争うほどかわいそう(´;ω;`)ウゥゥ
だって秀吉の甥の関白秀次の側室になる予定で、彼に会ったこともないのに京都三条河原で死罪。彼女の生涯は他の本でも読んでますが、本当に駒姫や細川ガラシャの事を思うと石田光成が大〇〇〇になります。(〇に部分は自分で埋めてくださいね♪)
彼の生涯の最後、戦国が終わり、子供たちが紅花を摘むのを彼が見て、紅花を育てることを決めるところがあるのですが、ここに行きつくために戦を乗り越えてきた最上義光という人物が大好きになっていました。
戦国とは日本中で内乱が起っていたことで、それが終わっても、海外へ挙兵する秀吉の傲慢さや現地で戦う武将たちの苦労。後方支援をしなければならない残った者たち。
そんなことを考えるとやはり豊臣ではだめだったんだなと思いを新たにしたりもしました。(この時、すでに秀吉は認知症を患っていたという説もありますしね)
胸の奥に深く刻まれるような作品でした。