あらすじ
詩的空間の原型としてのサーカス、
アニミズムという対称性の思考、日本の芸能を貫くラディカルさ──。
詩とアニミズムの新たな沃野へ
人類学者・中沢新一、新作論集!
熊を夢見ることによって、人は時間と空間を抜け出た
「どこにもない場所」に出て行くのである。
そこでは人と動物がつながりあうばかりではなく、
森羅万象のいっさいが縁起の理法によって影響を及ぼしあっている。
神話的思考のすべてがそこから発生した。 ──「序」より
【目次】
* 私の収穫
* 空間のポエティクス
* サーカス/動物
* 対称性の思考としてのアニミズム
* 神話と構造
* 東京どんぶらこ
* 日本の芸能
* 書物のオデッセイ
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
吉本の評論においての、死と笑いの関係は、笑ってはいけないからドキュメンタルに続く松本人志の活動の根本を言い当てているような気がする。そして、寺山修司の落書き学に関しての評論では、高橋源一郎が気づいたtwitterの集合意識が詩そのものであるということに対しての裏付けとなっているような気がする。ってか、本当に刺激になる本で、これはキュレーションのちからであることが大きいと思う。この表紙の感じからして。編集の力、パッケージングもメディアであるということが表紙の美しさも含めてすごく感じられました。書籍メディアへの愛。
Posted by ブクログ
あちら側の世界について、左脳的な思考で辿り着こうとしている印象。
自然と人間が渾然一体となった世界を根底として世を眺めることの重要さを認識した。