【感想・ネタバレ】たまご猫のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

一言で表すと、美しくて怖い物語でしょうか(ベタですいません)。

表題作の「たまご猫」が気に入りましたが、どの話も面白かったです。
「をぐり」や「厨子王」などは実在の古典がベースになっているのでしょうか。
この「厨子王」ですが、以前山椒太夫を読んだ時のことを思い返して、こんな描写あったかな?と感じたのですが、皆川さんがお考えになったのでしょうか。
それか、私が読んだものが読みやすいように(あるいは子ども向けに)変えられていたものかもしれませんが。

怖いと言っても、どのお話も震えあがるほどではないのですが、「骨董屋」はゾッとしました。
エツ子とリュウも怖いけど、麻子はてっきり小島との結婚を断ると思っていたのに、それをしないで(?)『変えてあげるわ』などと言うので、一体何をするんだ?!とそちらの方が怖かったかも。

あと、いくつかの話が繋がっているのでは?という感じを受けました。
微妙ですが、もしかしたらこの人とさっきの話のあの人は親戚なのかな、というような。

ところで黒澤明監督作品に夢というオムニバス形式の映画があります。
最初から最後まで観たわけではなく、たまたまやっていたのを観ただけですが、
その中の一つにお雛様が出てくる話がありました。
詳しくは覚えていないのですが、雛人形が人の大きさになって(人間がお雛様に扮装している)、
梅?が咲く中、お雛様よろしく段になって並んでいる場面があります。
そのシーンが強烈に印象に残っているのですが、「春の滅び」というお話を読んでそれを思い出しました。

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2016年08月16日

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