あらすじ
人間誰もが持つ自然に治る力を引き出すこと。著者はこれこそが看護の営みの原点という。美味しく食べて、気持ちよく清潔に過ごし、ぐっすりと眠れるように……人間らしく生きる普通の暮らしを整えるケアとは何か。胃瘻や床ずれ対応のヒントに「下の世話」や代用入浴の心得など。現役看護師として60年、その心と技の真髄。
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Posted by ブクログ
医療と看護は対等な関係にあるものだとこの本を読んで感じました。
また、看護師さんってほんとうたいへんな仕事なのに、凄いなと思い尊敬の気持ちが今まで以上に強くなりました。
Posted by ブクログ
著者 川嶋みどりさんは、戦後から長年に渡って看護師として、看護のあり方や看護についての研究、専門職として看護師の立場、待遇の改善、そして後進の育成に携わってこられた方。
看護について、その意味や実践的な方法まで、そして現代医療の問題点についても知ることができる手軽にして貴重な書。
ナイチンゲールの言葉が各章の扉や本文中でも多く取り上げられています。
その中の一つ「自己犠牲を伴わない献身こそ真の奉仕」との言葉がありました。ナイチンゲールの偉大さに感じ入るとともにこの言葉が実現されるよう、そうした社会システムを構築できれば、本当によい社会になるのだと思いました。
書名の「看護」という文字にとらわれ、自分には関係ない、と思い手にとらない方もいるかもしれません。
しかし「看護」は生きていれば必ず必要になること。
ぜひ、多くの人に読んでほしい一冊です。
Posted by ブクログ
看護師の生き様考え方についての本。
看護師という職種がなぜできたのか、看護学校の変遷など看護の基本となることを学ぶことができました。一番印象に残ったのは、看護の力で「気づく力」というものがあることです。どのように経験を重ねてもいつでも新鮮な目で対象を見ることができるように、日頃から感受性を研ぎ澄まし気づきのアンテナの感度を意識的に高めることが大切であると書かれていた。この考え方は看護以外の日常生活でも必ず役にたつだろう。
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【読書その21】日本赤十字看護大学名誉教授の川嶋みどり氏の著書。看護について勉強するために手に取る。次は自分の担当分野の訪問看護にフォーカスした本を読みたい。
Posted by ブクログ
本当に、どうして看護師は重労働なんだろう。決して看護師不足ではないはずなのに、資格を持った人たちがどんどんやめていく。
それは介護に携わるものも同じ。
結局、まるで医師の手伝いみたいにこき使ったり、病院のしわ寄せがやってきたり、過酷な労働条件にもあると思う。
もちろん、病院の医師についても同じでしょうが。
もっと、見合った報酬と、子育ても、家族も大切にできる環境での労働条件を充実させないと、いつまでたっても堂々巡りで、結局、しわ寄せは、我々国民にやってくる。
Posted by ブクログ
看護師歴60年の著者が、看護とは何かについて、エッセイのような語り口で述べた本。
読後感としては、ほんわかした、あったかい、気持ちいい感じ。この本自体が人をほんのり幸せにする文体で書かれている。
看護とは、人間らしく生きられるように、サポートすることなのだと思った。
息をすること、食べること、排泄、体をきれいにすることなど、普段の生活では当たり前で、できなくなったときに初めて気づく。
すべてを機械頼りにするのではなく、患者さんの様子をよく見て、経験を積んで、患者さんに適した対応をする。
それが、一番難しいこと。
対人援助職として、さらりと読めてとてもいい本だと思う。