【感想・ネタバレ】ばぁば 92年目の隠し味～幸せを呼ぶ人生レシピ～のレビュー

鈴木登紀子

全編語り下ろし。これぞ、ばぁばの集大成。

入れ歯なし、補聴器なし、物忘れなし。生涯現役の日本料理研究家・鈴木登紀子さん（９２歳、通称・ばぁば）の体を培ったのは、自らの家庭料理でした。本書では、１５００超のレシピから４０品を厳選。そのエッセンスを明かします。
解説はすべて最新語り下ろし。作り方だけでなく、その料理に秘められた思いが初めて明かされるものもあります。料理書でありながら、全編に、ばぁばの人生が凝集されています。
「惜しんではいけないの、食材も愛情も。いつか子供は巣立ち、夫とも別れの日が訪れます。ちんまりとお料理を作っている時間こそもったいないと思うわ」
「日本料理の基本はおいしいおだしです。面倒だと思われるかたも多いと聞きますが、難しく考えるよりも、作ってみること。ふだんのお食事には簡単なかつおだしで充分です。おだしでお料理は劇的に変わります。ぜひ覚えてください」
ばぁばの言葉は滋味深く、温かみに満ちています。また、レシピ解説は日本料理の歴史や特長、行儀作法をも網羅していますから、世界遺産に認定された“和食”を改めて一から学べるテキストとしても役立ちます。
９２歳の美味礼賛。これぞ、ばぁばの集大成にして決定版です。（２０１７年５月発表作品）

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※この作品にはカラー写真が含まれております。

[ブクログ · ★★★☆☆]

90歳を越えて尚、現役で料理を教えているばぁばのお人柄がよく表れている本です。
家族のため、食べる人のことを考えて、一手間かけて丁寧に作られているのがわかります。時代とともに移り変わるものはあれど、ちょっとした心配りは大切にしたいなと思わせられました。

[ブクログ · ★★★☆☆]

鈴木登紀子　著「ばあば９２年目の隠し味　幸せを呼ぶ人生レシピ」、２０１７．５発行。髪も歯も自前、目も耳も不自由なし、９２歳の著者です。素晴らしいです！　４０品のレシピが四季の順に紹介されています。①毎日、ご飯は炊きたて、みそ汁は煮えばな　②春、青栁とわけぎのぬた　③夏、七夕そうめん　④秋、秋刀魚ご飯　⑤冬、たらちり　⑥仰春、紅白なます。