あらすじ
名作揃いの〈ブラウン神父〉シリーズでも、とりわけ傑作が集まっている第三集が、読みやすくなって、新しいカバーでリニューアル! これを読まずして〈ブラウン神父〉シリーズは語れない傑作「犬のお告げ」、チェスタトンならではの大胆で奇想天外な密室トリックが炸裂する「ムーン・クレサントの奇跡」、濃厚なオカルティズムで後世に多大な影響を及ぼした必読作「金の十字架の呪い」、真相の意外さが光る逸品「翼ある剣」など、珠玉の8編を収録する。ブラウン神父の魅力あふれる名推理をご堪能あれ!【収録作】「ブラウン神父の復活」「天の矢」「犬のお告げ」「ムーン・クレサントの奇跡」「金の十字架の呪い」「翼ある剣」「ダーナウェイ家の呪い」「ギデオン・ワイズの亡霊」/解説=法月綸太郎
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Posted by ブクログ
冴えない風采ながらも鮮やかな知性を光らせる名探偵ブラウン神父シリーズ3作目。前作とはだいぶ期間が空いているためかシャーロック・ホームズを意識した『復活』が冒頭に収録。解説によると第4作目とは時期的に重なっており意図的に振り分けた模様。そのためか本作では不可能犯罪系というかトリッキーなのが多い。個人的にブラウン神父モノはトリックの宝庫と言われているけど『ムーンクレサントの奇跡』みたいに冒頭の美談めいた話が真相に繋がるみたいな人生の妙味を説いたところに味わいがある気もする。
読んでいて気になるのはブラウン神父は飄々としているのでやはりフラウボーのような相棒をレギュラーで固定して欲しかった。
Posted by ブクログ
不可能犯罪が書かれている。心理的、性格的な分析に重点を置いているように思う。「犬のお告げ」は解説にある「密室トリックと凶器の行方を突き止めるブラウン神父の推理」は見事だと思うが誰が犯人かは、あまりにもストレート過ぎるように思えた。「ダーナウェイ家の呪い」が一番好きだ。トリックには想像するとゾッとするが、トリック自体にはとても驚かされた。本棚の秘密に関しては、後味悪く、解説を読んでニヤリとさせられる。
Posted by ブクログ
ドラマ化もされている人気短編集の3冊目。ミステリというよりは筆者の宗教観・世界観・人生訓のようなものを伝えるためにミステリの仕掛けを利用しているように読めるように思う。純粋に娯楽としてどうかと言われれば、他によい作品がありそう。10年後に読んだら評価が変わるかもしれない。
Posted by ブクログ
新版となって読みやすいとなっているが言い回しがくどすぎて読みにくい。折角の名推理が頭に入ってきません。短編集で私の中では『犬のお告げ』が良かったです。