あらすじ
それは、私が小学校二年生のある日のこと。同じ学童に通う香奈枝ちゃんが、お姫さまみたいな人形を持ってきた。金色の巻き毛に、青いガラス目。丸みを帯びた桜色の頬に、控えめな微笑み――えもいわれぬ美しさを持つ彼女の名前は『ミーナ』。そんな彼女との出会いが、すべての不幸の始まりだった…。五体の人形にまつわる、美しくも哀しいノスタルジック・ホラー。【目次】ミーナちゃんは許さない/サマーはなおらないで/あくじき少女/エセルが映したから/さよならクローディア
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Posted by ブクログ
ホラー系ミステリ作家・長谷川夕さんの5体のおにんぎょうが女性達に災いを為す血も凍る怖さの連作短編集。本書の中で質の悪い極悪極まりないお人形は第1話の死を呼ぶミーナと第4話の死の映像を映すエセルですね。第2話のサマーは機械仕掛けでまだ可愛らしい方ですし、第3話の名前なし人形と第5話のクローディアはヒロインを解放してくれるだけましな方ですね。全てが破滅的でなく第2話と第5話には救いと希望が漂います。人間の憎悪が人形と反応して最悪の結末に至るダークファンタジーの達者な書き手の著者は今後も大いに期待できますね。
唯、一点だけ非常に残念なのは去年までに集英社オレンジ文庫から4冊も著作を刊行されているのに、プロフィールがあまりにも素っ気無くて性別を含めて(どちらでもあり得るお名前なのですよね)殆どまるで判断できない事ですね。これは著者が控え目な性格である為なのかも知れませんが、あとがきも書かれませんし今後はもっと露出と情報開示を増やして少しはファンサービスに努力して頂けたらと願いますね。併せて集英社さまにも作家の紹介の面で必要最低限の事を書くだけではなくもっと積極的に工夫して姿勢を改めて欲しいなと真剣に思いますよね。
Posted by ブクログ
全ての登場人物に外見を当てることができた。
サマーのやつと最後のやつが好きだったかな。
ドックフードのは少し気持ち悪かった笑。
この人の本はわかりやすくて面白いから小説初心者に読んでもらいたい。
怪談系のホラーっていうよりは人間の怖さみたいなとこあったかな。
おにんぎょうはかわいいけど大事に大事にしなくっちゃね。
Posted by ブクログ
呪いの人形たちが人の生活に影響を及ぼすホラー短編集。表紙が恐ろしく、どんなホラーかと戦々恐々としていましたが、読んでみたらとても良い作品集でした。それぞれの主人公が癖がありつつも良心を持った人たちだったのが、この読後感に繋がったのだと思います。決して幸福なラストばかりではありませんでしたが、いわゆるイヤミスのようなモヤモヤは残りません。こんなおにんぎょうさまがたなら、一度くらい持ってみても良いような…いややっぱり遠慮します。ブルブル。
Posted by ブクログ
2025.08.04 (月)
2作目、サマーはなおらないで が切なかった
この作品全般外国のお人形がモチーフで良かった…日本人形なら読めなかったと思う……
Posted by ブクログ
人形を軸にした、怖い話。
ひとつだけ男の子人形の話が入っていますが
それ以外は…な話ばかり。
人形怖い話ばかり、の短篇集でした。
かと思ったら、繋がっているような
繋がってないような。
人形は女の子のもの、とはいえ、こういう話ばかりだと
ぞっとしてしまいます。
人の形をしているから、人の魂が入りやすい、という
属性そのまま、な感じです。
とりあえず…最初の人形が怖いです。