【感想・ネタバレ】スープの国のお姫様のレビュー

あらすじ

謎解き×薀蓄が美味しい6皿のスープの物語。

元料理人の僕は、別れた恋人から奇妙な仕事を紹介される。それは、湘南に建つ古い屋敷で、一人暮らしの高齢のマダムのために、毎晩一杯のスープを作ること。報酬は破格だった。
屋敷で、僕はマダムの孫娘である風変わりな美少女・千和に出会う。両親を事故で失くした千和は心を閉ざしていたが、母の遺した料理本を愛読し、古今東西の料理について膨大な知識を持っていた。幼い頃に母と離れ離れになった僕は、千和に自分と似たなにかを感じ、二人は少しずつ心を通わせていく。
終戦後に食べた想い出のポタージュ・ボンファム、ビールのスープ、画家ロートレックが愛したスープ、偽ウミガメのスープ、せかい1おいしいスープ……。僕と千和は力を合わせて、無理難題のようなリクエストのなかに隠された“謎”を解いていく。
そしてついに僕は、ずっと探し続けてきた「母と最後に食べた想い出のスープ」の手がかりを見つけるが――。
哀しみから再生し、明日を向いて歩む力をくれる6皿のスープの物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人々の記憶にまつわる「身近な謎」を解く
ミステリでもあり、心ほっこり系でもあり...
分類に悩む作品(^ ^;

物語は、しばらく現場を離れていた料理人が、
とあるお屋敷に住む大富豪に雇われるところから始まる。
雇われ料理人と言っても、大富豪のマダムは
夜食にスープしか食べない。
なので主人公は、一日一食スープを作るだけ、
というのが仕事。

短編集で、作品ごとにメインとなる人が変わり、
その人の望むスープを提供できるか...という、
謎解きでもあり「勝負」でもある料理が続く。

全編を通して、マダムの孫娘と、主人公自身の
失われた記憶を取り戻して行く過程も描かれる。

ザ・執事という感じのキサキがいい味出してる。
主人公と、孫娘 千和との「男女の恋愛ではない」
心のつながりがグッと来る。

作者自身が料理人であるそうで、
料理のシーンやレシピの解説は出色。
読んでいる間、ゆったりと時間が流れ、
とても贅沢をしている気分になる作品でした。

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2017年04月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すっごくスープが食べたくなった。
作者が元シェフという事でとても美味しそうだ。
お母さんとそこで繋がってるとは。

0
2019年04月19日

Posted by ブクログ

古い洋館に住む老婦人にスープを作る元料理人の主人公。表紙はなぜ老婦人の孫娘千和が料理を作っているかのような構図なのかな。たしかに主人公から料理を習ってはいましたが。作中に出てくるスープが美味しそうだった。スープって本格的に作ると手間がかかるんですね。いつもはインスタントのスープですましちゃうけど、たまにはこんな本格的なスープも食べたいな。ただストーリー全体を考えるとちょっとなぁ。イマイチ面白さに欠ける。この著者の他の作品を読みたくなるような気は起きなかった。

0
2017年11月12日

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