【感想・ネタバレ】ルポ 貧困女子のレビュー

あらすじ

若年層が抱える困難、未だにILOの勧告をたびたび受ける日本の男女格差。その両方を抱えながら、働くことも、結婚して子どもを産み育てることも期待されているのが、いまのアラフォー/非正規/シングルの女性たち。「一億総活躍社会」の掛け声の陰で、ひっそりと困難を抱えて生き抜こうともがく女性たちの等身大の姿に迫る。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

もっとひどい環境で働いてる人もたくさんいるのだからお前も辛抱しろ、と説教されたので手に取りました。俺、間違ってねえよな?

0
2018年02月15日

Posted by ブクログ

アラフォー/非正規/シングルの若年層女性が抱えている生きづらさを取材に基づいてリアルに語られている。特に、「貧困にすらなれない女性たち」という言葉が印象的だった。

0
2023年06月22日

Posted by ブクログ

 大人の貧困は自己責任で片づけられがち、という部分に頷きつつ、自分の生活と地続きだなとしみじみ思う。
「女性の場合、『貧困』と『不安定雇用』はデフォルト(初期値)であるということだ」(9ページ)
 つらいなあ。

0
2022年11月01日

Posted by ブクログ

一歩間違えればそれは私の物語だったかもしれないし、これからも一歩間違えば、それは私の物語になり得る。
世の中は決して、全ての人に優しくはつくられていない。男性にも女性にもだ。しかし、確かに女性ならではの困難さもある。特に子供についてのことは、決して男性にはわからないと思う。男性は産めない。女性は産める。ひとつの命を誕生させるかさせないか、それは遡って、その命を世に出したいと思える人に出会えるか、恋愛関係になれるか、といった別の分岐点を作り出す。男性にももちろん同じ分岐点はあるけれど、女性のそれとは違う。
この本に出てくる女性たちの最初のつまづきは、ほとんどの場合仕事で、みんなもっと世の中に必要とされたいと願っている。たぶん、その願いの方が仕事云々のことより本質的で、だからこそ彼女たちは悲壮に見える。これは個人的な認識だけれど、ほんとうに生きていくのに必要な給料しか稼げないと、その給料分しか自分は価値がないのではないかと思ってしまうものだと思う。そして、へこむ。何もしたくなくなる。
貧困、というタイトルは、言い得て妙だ。

0
2022年06月19日

Posted by ブクログ

アラフォー、非正規、シングル…
「一億総活躍社会」の掛け声の陰で、困難を抱えてひっそりと生き抜こうともがく女性たち。〝貧困にすらなれない女性たち〟を可視化させる。

男女不平等が当たり前で女性は結婚すると仕事をやめて出産する、という時代ではなくなった。結婚するか、専業主婦になるか、子どもを持つか、フルタイムかパートタイムか。現代の女性にはたくさんの選択肢が用意されていて、自らの意思で自由にそれを選べるようになったかのように見える。
でもその選択肢の多くは結婚を前提にしたものであるし、苦しい立場に置かれた女性たちほど選択肢は少なくなる。
格差の壁には阻まれてやむなく選んだ状況を、自らの意思で選んだのだから自己責任だ、と判断されてしまう怖さ。

取り上げられる体験者たちの生い立ちは、複雑な家庭環境で暴力を受けて、とか、性風俗で、とかショッキングでドラマティックなものではなかった。どこにでもいそうな普通の女性が、ちょっとしたことから格差の壁にぶちあたり、貧困へ転落していく様がリアルだった。
そうやってセンセーショナルに語られることもなく、断絶されたままひっそりと貧困に苦しむ女性たち。
行政の支援から零れやすい女性たちを救うような社会を。


ほんと、はやく男性も妊娠出産できるようになるといいのに。

0
2021年04月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

20-40代の貧困女子の日常、背景など、自分にとっては衝撃的な内容だった。
なんだかんだいって日本は豊かな国というイメージは、本書を読んで日本の別の顔が見えた気がする。
生まれた家庭、進学、就職、結婚、出産、育児、老後など、女性は様々なライフステージを生きることになるが、一度ルートを外れると、途端に生きにくくなる。
だからといって、全てを国が助けるわけにはいかない。

私が思っているより、この問題は深刻で、闇が深い。
他人事ではなく、明日は我が身と気が引き締まる思いで、読ませてもらった。

0
2020年10月22日

Posted by ブクログ

20代前後から40代の若年層女性における貧困について、構造的な問題が存在するのではないかと検証する本。筆者が出会った貧困女子たちからのインタビューを中心に話が展開される。数年が経ち、当事者たちはどのように過ごしているだろうか。継続的に検証、取り組みがなされるべき問題が多い。

非正規雇用、ブラック企業、虐待などの問題は、見出しだけが耳に入ってきがち。その実態となると、個別の問題だからと避けたり、ひとくくりにして見えない場所に押し込めているかもしれない。一つ一つのケースごとに丹念に検証して、誰にでも起こりうる問題として、意識させてもらえたのが良かった。

0
2019年07月01日

Posted by ブクログ

読みながら将来に対する不安が4倍に増した気がします。
知るべき今の日本社会の現状。200万円未満の年間給料をもらってる方増加中ですし、生活の維持もままならない。
非常に勉強になる一冊。

0
2019年01月24日

Posted by ブクログ

「貧困」というと可処分所得の少なさをモノサシに考えてしまうけれど、それはあくまでも帰結点。
そこに至るプロセスや要因は本当に多様だし「なぜこの人が?」と思うような人でも一つの綻びから簡単に貧困に陥ってしまう可能性を多分にはらんでいるのだと知りました。

0
2018年03月21日

Posted by ブクログ

正社員でボロボロOR非正規で貧困と隣り合わせ の両極端

経済的功利と少子高齢化対策のため女性活躍推進するという発想は女性を「モノ扱い」たするのと同じ

女性には多様な選択肢(結婚するのか、専業主婦なるのか、仕事続けるのか、子供産むのか、フルタイムかパートタイマーか)がある。しかし、それは良いことか
多様化により選択肢が増えたかのように思われるが、実は狭まっている(富の固定化、負の固定化)

プア充、DINKS、負け犬、女女格差(教育、結婚、子供、仕事、容姿)

0
2018年01月26日

Posted by ブクログ

一体、今の社会は、誰にとって生きやすい社会なのだろうか?"ダメ人間"のレッテル貼りをしてバッシングする人もまた、生きづらさを感じているように思われてならない。(p223)

最終的にタイトルを「貧困女子」としたのは、やはり"貧困にすらなれない女性たち"を可視化させることから始めなければならないと考えたからだ。それは同時に"空気のように漂う生きづらさ"を可視化させることであると思っている。満足な仕事もしていないくせに、まともに税金も払っていないくせに、結婚していないくせに、子どもがいないくせに……といった"空気のように漂う生きづらさ"と自己責任のループに絡め取られてはならない。(p224)

0
2017年03月22日

Posted by ブクログ

確かに、貧困=男性イメージがある。
女性は、いままで「家事手伝い」というものがあったからだろう。
けれども、女性の方が貧困に陥りやすいというのは、なるほどと感じた。
今まで読んだ女性の貧困の本は、ドラマのような現実離れした感じのものだったが、この本は身近で、誰にでも貧困に陥ることがあるのだ、と感じさせられる本だった。

0
2017年02月01日

Posted by ブクログ

「ー」

貧困女性ではなく貧困女子。
本著は女性の貧困に焦点を当てた本。

学力の大切さがわかる。

『負け犬の遠吠え』を読まずに、同本の内容を批判するのはおかしいと思う。

0
2016年10月23日

Posted by ブクログ

貧困女子というタイトルから、女性のパート労働や非正規雇用などの低収入の状況のレポートかと思ったが、DVとか学校でのいじめからの中退など、何らかの理由で人生につまづいた人たち遠レポートするというスタンスでの記述が多くなり、筆者の主張が何なのか、よくわからなくなって来た。

本書で紹介されている、「最貧困女子」(鈴木大介)を読みたくなった。

0
2025年09月05日

Posted by ブクログ

貧困なのは男も女もさほど変わらないのだが、女性の方が「貧困であること」のしんどさが強いのだろうなという印象になった。個々の事例の話は面白かったがもっと深く踏み込んだ内容を読みたかった。

0
2017年07月24日

「ノンフィクション」ランキング