【感想・ネタバレ】魔法学校の落ちこぼれ2のレビュー

あらすじ

魔法学校で無事に進級したフィンは、師匠ルーベンスから竜の卵を譲り受ける。それは伝説の魔法使いにしてフィンの祖先、アシュレイが遺したものだった。数百年にわたり誰にも孵せなかった卵。しかしフィンが故郷の村を訪れた際、ついに竜の赤ちゃんが誕生する。チビ竜は自ら「ウィニー」と名乗り、フィンの大切な相棒となった。学校中がウィニーに夢中になるなか、フィンとルーベンスは国境の街へ向かう。弱体化したアシュレイの防衛魔法を調査するためだったが、二人はそこで、事故死したフィンの父親に関し驚愕の真実を知ることになる――。

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派手さにはかける緩やかな物語

最初の内は細かい描写も良かったけれど、段々とパターンが絞られてきてしまったように見受けられる。

竜が怖れられるかもしれないという問題は可愛いので解決、偉大な魔法使いの気儘な振る舞いには校長が聞いたら怒るだろうな、で特にそこからのトラブルもなし、同じ学校の生徒はそれぞれ割り振られたキャラクターを演じているかのような薄い描写…
薄めて伸ばしてるかのような味気なさを感じた。

一つの山場であった隣国での立ち回りも、特に敵方とのやり取りもなくさっと目当てのものを引き取って終了してしまったし、展開に起伏が乏しいかな。因縁の敵役も、大事なものを取られた割にそれが主人公側に渡ったとも思わないおまぬけさんだし。

地味な活動を積み重ねるのはゲド戦記なんかにもあったような、主人公にとって派手さや華やかさの中にはない大切なものに気付くための試練なのだろうが、読者としては少し時間を飛ばしてもう少し成長した姿を見たかった。

長く読めるのは嬉しいけど、お金もかかっちゃうしね。

魔法使い達が織り成すファンタジーではなく、ちょっと変わった素質を持った少年が成長していく物語として見るなら面白いかもしれない。

2
2017年05月26日

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