【感想・ネタバレ】サービスブランディング―――「おもてなし」を仕組みに変えるのレビュー

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Posted by ブクログ

迷った時に再読。これはサービス業に携わる人には読んで欲しい。サービス業を分類し、それぞれのケーススタディーから勝ちパターンを研究している。読むたびに発見がある。多分、また読む(^-^)

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2011年12月10日

Posted by ブクログ

「ブランドの約束」をきちんと機能させるための基盤をつくる3つのポイント。
・どこでそれを実現するのか〈事業領域〉
・どのような人材がそれを実現するのか〈人材要因〉
・どのようなプロセスで実現していくか〈提供過程〉
サービス財のマーケティングミックスについて、4Pに加え、「人」と「物的環境」で構成されるという。
サービス市場を?サービスの提供スタイルと?顧客との関係という2つの軸で4つに分けて解説している。
(A)「店舗×非契約」型市場:スーパー、コンビニ、病院、ホテル、レストラン
→特性として、「移動コストの大きさ」「店が五感体験をもたらす」「浮気が多く報われない(継続性への対応)」「一貫性と各申請のバランスとり」
(B)「店舗×契約」型市場:銀行、予備校、英会話学校、フィットネスクラブ
→特性として、「短期間で効果がわかるかたちをつくって信頼を得る」「カスタマイズ疲労を防ぐ」「ストーリー性でつなぎ止める」「サービスの『ぜい肉』をそぎ落とす」
(C)「無店舗×非契約」型市場:通信販売、広告代理店、引越し、宅配便
→特性として、「サービスの信頼性を自創的に生み出す」「多様なニーズや状況を『仕組み』で柔軟に取り組む」「複合性を織り込みながらサービスの継続的進化を図る」「購買が購買を生み出していくサイクルを構築する」
(D)「無店舗×契約」型市場:生命保険、弁護士・税理士、ハウスクリーン、訪問介護
→特性として、「『見えない』『さわれない』を払拭する物語」「サービスの特徴を的確に表す明快な価値規定」「顧客と社員の共通のモノサシとしてのサービス品質基準」「顧客との日々のやり取りを反映させた継続的なサービス改善」
これだけでもかなり頭が整理された気がする。それにしても、本書に収録されている図表が秀逸なものばかりで感心した。あまりじっくりと読めなかったが、面白かった。

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2021年08月08日

Posted by ブクログ

サービスを如何に収益化するか、を考えているとき、参考に手に取りました。
サービスブランディングという概念を、わかりやすく説明してあり、具体的な事例も多く、非常に参考になりました。満足です。
専門家の方は、もう少し突っ込んだないようが欲しいと思われるかもしれません。

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2014年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

事業を企業起点から顧客起点に変える際の具体的な考え方を、豊富な事例と共に解説。
具体的には、ブランドが大切にする顧客像を明確にした上で、サービスを顧客視点で分解、
各要素の収益に対する影響度を計測し、改善効果の大きいところから手を打つというもの。

◆サービスブランディング ~ ブランドが大切にする顧客像の明確化と「誓約」

一般に「顧客を選ぶと売り上げのボリューム」が取れないとあるが、
あいまいなボリュームゾーンを攻めるだけではブランド構築(=差別化)はできない。
(むしろ、足許収益優先となり、ブランドの目指す方向と実態が乖離するケース多)

あるべきブランド像の象徴となり、かつボリュームを取れる顧客像を明確にすべき。
その上で、ブランド上の最重要顧客の満足度向上に全社一丸で取り組む。
そして、その周辺ゾーンの顧客に対しては、いかに不満を生まないようにするかに注力する。
そうすれば、最重要顧客+周辺ゾーンの一部をしっかり取り込み、ビジネスを回せる。

その際に、企業が提供する価値・サービスを明確にしておく必要がある(=誓約)。
これにより、顧客のブランドに対する「期待」が明確になり、
同時に、企業が上回るべき「目標」も明確となる。
(顧客の満足度が高まるのは、企業が事前期待を上回った場合)

ブランドが大切にする顧客像と「誓約」があいまいな状態だと、
CS活動に取り組んでも、誰を優先し、どこに注力すべきかが分からなくなり、結果、
頑張りに見合った成果が得られない(得られているかわからない)というCS疲れに陥る。

◆サービスブランディングのフレームワーク ~ 3つのブランドの約束と6P

「誓約」に基づく「ブランドの約束」(自分たちでできること、できないことの明確化)は、
①事業領域、②人材要件、③提供過程の3つから成り立つ。

①事業領域:どこでどのような価値を提供するのか
②人材要件:①に必要な人材像の明確化
③提供過程:「顧客視点」での全体プロセス設計+重要体験要素の明確化

また、サービス財提供に必要な要素は、製品のマーケティング・ミックスでお馴染みの4Pに、
2P(物理環境:Physical Evidence、人:People)を加えた6Pで構成される。
(サービスは手に取って確かめられないものが多く、
 それを提供する場所+提供する人の重要性が高い)

つまり、企業は、「誓約」の履行にあたり、どのような「ブランドの約束」をし、
サービスをどのようなマーケティング・ミックス(6P)で提供するかを考える必要がある。

◆サービス提供スタイルを決定づける4つの市場区分

サービス提供スタイルは、顧客との関係が「契約型」か「非契約型(都度取引)」であるか、
そして、サービスの提供スタイルが「店舗型」か「無店舗型」かのマトリクスで区分できる。

①店舗×非契約…スーパー、コンビに、病院、ホテル、レストラン 等
②店舗×契約…銀行、予備校、英会話、フィットネスクラブ 等
③無店舗×非契約…通信販売、広告代理店、引越し、宅配 等
④無店舗×契約…保険、ハウスクリーン、クレジットカード、訪問介護 等

なお、各社とも隣接領域に進出することで事業を拡大している。
(例えば、銀行のオンラインサービス、レストランのケータリングサービス等)

※本書では①~④の事例を多数紹介

◆ブランド体験管理の仕組み ~ インパクト×パフォーマンス分析

「ブランドの約束」における「提供過程」で明確にした要素について、収益との相関性を指数化し、
それと自社のパフォーマンスをマトリクスにすることで、対応の優先順位を明確にすることができる。

インパクト大×パフォーマンス低:問題…すぐに打ち手が必要な要素
インパクト大×パフォーマンス高:優等…ベンチマークすべき要素
インパクト小×パフォーマンス低:注意…一旦は後回しも、潜在的なニーズが埋もれている可能性有
インパクト小×パフォーマンス高:維持…維持、但し過剰サービスとなっている可能性有

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2011年09月25日

Posted by ブクログ

広告会社に数多く蓄積された、成功したサービス業の成功要因、知見からまとめられた内容です。最近ヒットしている「ストーリーで学ぶ経営戦略」にも通じるよみやすさと事例の豊富さで飽きさせずに一気に読める。この領域は事業経営に即しているため、自分のような一介のサラリーマンが知識を得たからといって、すぐに実務に展開できる、という領域では決してない。が、あいかわらずコンセプトの名称や整理のしかた、広告会社らしい「伝わりやすさ」を大切にしていると思われ、装丁ほど高尚さはないのでおすすめです。

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2011年01月15日

Posted by ブクログ

博報堂の英知がつまった…というのは言いすぎかもしれないけど、
誰もが自分の関わる仕事にあてはまりそうなパターンを4つに分けて紹介。

あちこちのニュース、書籍で見かける”クインテセンシャリー”も詳しく書かれていてなるほどと思う。

他には、一休.COM、オイシックスの例が面白い。

読むのに時間がかかる細かさだけれど、良著だと思う。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

サービス業において、重要成功要因を「店舗の有無」と「契約の有無」でうまくまとめられている。
サービス業をおこなう人にとって、他社事業の参考事例集として有効であると思う。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

2008.06購入(堺)
まだ読んでないけど、店頭で魅力を感じさせられた本。
オススメ度が高いので、期待して読もうと思います。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

大学院でのサービス・マネジメントに関する授業の復習として、5年前に読んだ本を再読。タイトルには「ブランディング」という言葉が入っているけど、どちらかというとオーソドックスなサービス・マネジメントに関する理論をまとめた感じで、あまりブランディングの理論的な内容は含まれていないように感じる。

内容としては、サービスの無形性・変動性・複合性・継続性という4つの特徴や、サービスと顧客接点の関係を分析するフレームワークとして、サービスの約束をコアにしたマーケティングの4P+人(People)+物的証拠(Physical Evidence)という6Pを提唱した上で、サービス産業を「有店舗・無店舗」と「有契約・無契約」という切り口で4つのマトリクスに整理し、それぞれの象限ごとの留意点や成功要因を先のフレームワークで明らかにしていく。

非常にオーソドックスなサービス・マネジメントの1冊だとは思うし、2008年時点の日本のサービス業における成功企業の事例ばかりという価値はあるけれど、これならハーバード・ビジネス・スクールのヘスケット教授の本を読んだ方がいいかもしれない。

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2014年01月12日

Posted by ブクログ

ブランド確立に必要なものは?

→ブランドとは企業と顧客とが一緒につくっていくものであり、長期的な精神的な関係こそが最終目的
まずはブランドが大切にすべき新たな顧客像の規定を行う
一貫性と革新性のバランスを取る
市場シェアの拡大から顧客シェアの拡大に変化、つまり企業のレンズから顧客のレンズに切り替え
サービスの授受に伴う時間コストも加味する

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2013年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サービスブランディングとは何か
製造の現場では、内部の絶対基準で品質や生産性の評価が決まる
一方、サービスは顧客との接点において生み出されるものであり、そのやりとりの中で評価が決まる
故に、サービスの価値や品質評価は極めて相対的なものであり、それを生み出す現場の従業員が、個々の顧客の期待にいかに効果的にこたえられるかがカギ。
つまり物理的な差異よりも、サービスの持つ価値を、顧客・従業員に見えるようにすることが重要であり、それを実現する仕組みがサービスのブランディングなのである。
→つまり、対顧客だけでなく、従業員へのメッセージ性もサービスにけるブランドづくりとして重要な要素になってくるということ。

■ブランドの価値はどのようにつくられるか
・機能的価値+心理的価値
ex.安全:機能的価値 安心:心理的価値
・求められること(期待)、できること(能力)、やりたいこと(意思)の三点においてブランドとは何かをつきつめていく。
これをもとに、ブランドの約束としてシンプルかつ心を動かす言葉でブランドが提供する価値を表明する必要がある。

■従業員へのブランディング
ブランドの約束がシンプルで力強いほど、従業員への影響は大きくなり、現場のサービス品質向上の大きな原動力となる。
顧客二何を約束し、どういう体験を提要しようとしているのか。
→当行にとっては、quality for you1
品や上質性、信頼を与えるのが約束
これについては従業員の理解もかなり深いのではないか。ただし、そのメッセージを皆が敬い尽くそうと感じているかというとそうではない。むしろ、卑下するような風潮さえ感じられる。かなり愛社精神が低いようにも感じる。原因はqualityという表現に見合わない、支店内部の環境の悪さ(汚い)、上司の罵声、事務の煩雑さ。

■ブランドのロイヤル顧客を把握する
CS推進運動やCS調査は、誰を大切にするのかをはっきりさせないまま実施しても無意味である。あらゆるお客様の不満を解消すること難しく、従業員にとっても負担。
購買データだけではなく、その人の持つ価値観や真の購買動機、ライフスタイルなどを加味した顧客像の規定が必須となってくる。
→データベースマーケティングでこれを実現しようとしている。EBM。
もっと相談課の担当者が個別にデータを打ち込んでいってそれをマーケティング戦略に活かすということをしたほうがいい。担当者はそれぞれに自信の頭の中でマーケティングを実施していて、それが後任にはもちろん引き継がれないし、銀行としてのデータという財産にもなっていない。S-CRMなど、訴訟リスクに備えたデータ入力も重要だが、その部分をもっとマーケティング戦略的にカスタマイズさせて、担当者の意識そのものをもっと分析・戦略的に変えていけるようにしたい。

■サービスマーケティングの6P
product
place
price
promotion
physical evidence
people
→promotion people place physical evidenceがサービスにおいてはポイントになるのでは。
promotionにおいては、
マスメディアとの相性はそこまでよくない。コスパが悪い。特に店舗型ビジネスにおいては、生活圏に利用できる店舗がないと、広告でいくら伝えても無意味だから。
また顧客によって利用目的が異なるため、利用によってこんな効果がでますよというのが、一律で響きにくい。
無形商品であるサービスにおいて有効なのは、口コミである。企業発信でななく、体験者の評価によって、潜在顧客の不安を払拭することが可能なのである。

■サービス業のタイプ分類
支店の諸手続窓口は、店舗×非契約型?
エグゼ・PBOが、店舗×契約型
外訪は、無店舗×契約型
→同じ銀行でもサービスの形態が複数にわかれていることがわかる。
つまり、それぞれに応じた戦略をとらねばならない。

・店舗×契約型のサービスは、顧客がサービスを受けられる状態になるまでに、物理的・心理的ハードルが高い。
だからこそ、一度会員となりサービスを選んだ顧客は、その瞬間から店構えやスタッフ、内装の隅々に至るまで、あらゆる要素を「会員である自分のために存在するもの」として思い入れていくメカニズムが働く。

・店舗×契約型にお0けるブランディング上の特性
①短期間で効果がわかるかたちをつくって信頼を得る(無形性への対応)
ex.エステでは一定の効果がみられるまで時間がかかるので、契約の前段で効果が出やすい脱毛などをお試しコース化
②カスタマイズ疲労を防ぐ(変動性への対応)
いつも来店する契約顧客に対応していると、自然とサービスのカスタマイズ化がすすむ。そうなると、店舗間や顧客ごとにサービスレベルの大きなばらつきが生じてくる。また、従業員の力次第でもサービスに変動は生じる。
本部サイドの支援によってこれは解消できる。
ex.語学スクールでは、出席動向や習熟度をみえ、適時に新しいクラスの設定や顧客対応をはかり、標準メニューの中で解決する。
顧客の基本属性によるセグメント対応だけでなく、提供しているサービスに対しての意識・行動をもとに再度セグメントを考えることが重要。

③ストーリー性でつなぎとめる(継続性への対応)
強い売り込みがなくても、いつの間にか「次回も来よう」と思わせること
ex.会員制のリゾートホテル事業
会員にカスタマイズされた(権利者だけに有効な)施設利用のカレンダーを与えたうえで、年間の来館スケジュールを組んでもらう。その情報をもとにシーズンごと施設周辺の見所を知らせるプロモーションやイベントに即した接客対応をはかる。
毎回のサービスの意味付けを行って、継続性を担保しなければ、顧客は自然消滅してしまう。

④サービスの「ぜい肉」をそぎ落とす(複合性への対応)
複雑さや煩雑さは顧客に嫌われる。
→銀行にとってもっとも求められているポイント

・顧客の志向や目的は変化しつづける、それを継続的につかまえていく、もしくは潜在的なものをつくりあげていくことが必要であり、それは属人的なスキルの面もあるため、従業員へのブランディングが重要となってくる。顧客に対しては、最終的に「私の」場所という意識、つまりメンバーシップの意識をもってもらうことで、長期のサービス提供が可能となる。

■高品質な顧客を有する
「普通、エルメスのバッグをプレゼントするときは、ディスカウントショップで買わずに、銀座の直営店や然るべきデパートで購入するもの。ホテル選びでもそうなってきた実感がある。たとえば、出張の時は他のサイトでもいいけど、それ以外の時は一休を使うなどの使い分けがみられる」
→よいものはよいところで。同じものでも買う場所によって自分の感じ方が変わってくる。それが価格などに負けないブランドの力。
そしてこういったブランドの力でサービスを選択する顧客は高品質な顧客であり、他業種への連携等にも生きてくる。
当行でかねてよりアパロンを組んでる顧客を、業者二紹介するとか。圧倒的な信頼。

■顧客満足度調査
企業のレンズではなく顧客のレンズで評価すべき。
何かを注文してから出されるまでに、何分かかったかは指標としてそこまで役に立たない。実際は「ただいまミルクをあたためていますので」という一言があれば、同じ待ち時間でも印象は全く異なるからだ。

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2012年05月14日

Posted by ブクログ

様々なサービス提供形態においてのブランディングについて、比較的わかりやすく書かれていました。
視点を磨くのに役立ちました。

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2011年04月20日

Posted by ブクログ

■マーケティング
?顧客は神様というより、ぶしろ、わがままな君主であり、「お客様は王様です。」と言った方がいいのかもしれない。王様は最上位の敬意と忠誠心を尽くす対象だが、間違いを繰り返すこともある。
?サービスブランディングの要点は、コアサービスでは間違いのない品質管理を保つことと、サブサービスについては、どれかに集中的にある部分の質を高めていくことである。
?サービスの提供4スタイル:店舗×非契約、店舗×契約、無店舗×非契約、無店舗×契約

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

自分たちの目指すものを自己規定してしまう。参考になった。
二兎を追う者は一兎をも得ずといった感じかな。

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2009年10月04日

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