あらすじ
心を締めつける至高のノスタルジー世界。SFからラブコメまで売野ワールド全開でお届けする、ファン待望の作品集!! 全6編収録。 収録作品「パーフェクトケーキ」「リラの消えた森で」「四月生れ」「おれが美しいと思うもののために」「見えない明日」「機子ちゃん」
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Posted by ブクログ
うーん、微妙
「買ったのは失敗だった」と思うほどではない、そこは確か
だが、「この作品に出会えて好かった」って喜びに打ち震えなかったのも事実
「面白い」と「つまらない」、どちらかに分けられない、ってのが正直な感想
少なくとも、今の私には“響いてこない”作品集だった
もしかすると、心の具合が違っている時であれば、心を揺さぶられ、ファンになれたかも知れないな・・・
売野先生には申し訳ない事をしてしまった
だが、収録されている6つの短編全てが、目が滑り、心に張っている網を擦り抜けていったわけじゃない
「おれが美しいと思うもののために」、この一編だけは、なぜか、私の心に強く染みついた
この『クリスマスプレゼントなんていらない』の感想を拙いなりに書こう、と思ったのも、この一編は良かった、と言いたかったからだ、売野先生に対し
どこがどうイイってのは巧く言えないのだけど、どこにでもいそうな男子高校生の一夏が、儚げなようでいて骨太さも感じさせる描かれ方をしていた
何に対して美しさを感じるか、何に一度だけの青春を懸けるか、それは人それぞれ
カッコ悪い自分と本当の意味で向き合える時期、それが学生時代の青春。直感を疑わず、つまらない常識に邪魔されず、自分が行きたいゴールへ全力疾走が出来る
そんな青春時代に自分の中で譲れないモノを見つけられると、生き方が大きく変わってくる気がするな
この台詞を引用に選んだのは、売野先生の人となりが、何となく視えたからだ。もちろん、私の勘違いかも知れない。けど、漫画家の個性が最も濃く出るのは、キャラクターのコトバ。きっと、売野先生は、漫画を足掻きながら描き、自分だけの美しいモノを探しているんだろう。不安はあるけど、祥伝社から出ている、『売野機子のハートビート』も買って、読んでみようか。もしかすると、響くかもしれないし