【感想・ネタバレ】中年がアイドルオタクでなぜ悪い!のレビュー

あらすじ

「おっさんがアイドルを好きであることを、みっともないと思う必要はない。
いや、むしろ胸を張ってもいい趣味だと思う。でも、本当に胸を張るのはどうなのか?
周囲に『俺、アイドルが大好き』とカミングアウトすることですら、いささか躊躇してしまうのが現実で、
ましてや、履歴書の趣味・特技の欄に『アイドル鑑賞』と書きこむ勇気は、なかなかないだろう。
でも、それでいいのだ。心のどこかに“恥じらい”や“うしろめたさ”を抱いていたほうが、
間違いなくアイドルを楽しめるのだから! これは子供や若者には味わえない、おっさんならではの特権であり、
ある意味“醍醐味”でもある。うしろめたさはドキドキを加速させ、恥じらいはワクワクを拡大させる。
だからこそ、大人がアイドルを追いかけることは、途方もなく楽しいし、
まさに究極の『大人の嗜み』と言ってもいいのではないか?」(序章より)


中年のおっさんであり、夫であり、アイドルオタクであり、
同時にフリーライターとして週末になるとさまざまなアイドルの取材に出かけている著者が、
めいっぱい自分の恥を晒しつつ、アイドルを“たしなむ”ことの素晴らしさと、そこに生じる苦しみや悲しみを、
たっぷりと綴る。著者が追い続けた元AKB48 平嶋夏海との対談も掲載!


【著者情報】
小島和宏(こじま・かずひろ)

1968年、茨城県出身。
1981年、テレビの歌番組で観た伊藤つかさの『少女人形』がきっかけでアイドルにハマる。
以後、断続的にアイドルを追いかけてきたが、2004年の結婚を機に完全他界。
しかし、雑誌編集者に口説き落とされ、2009年ごろからアイドル関連の記事を執筆するようになり、アイドル熱が再発。
2011年にももいろクローバーと出会って以降、取材の軸足を完全にアイドルに移す。
『Quick Japan』(太田出版)では、毎号100ページを超えるももクロ特集&メンバー個別特集をほぼ1人で執筆。
現在はももクロを中心に、HKT48、Negiccoらの取材に奔走し、雑誌やムックで幅広く執筆中。
ももクロのイベントやトークショーでは、メンバーと一緒にステージに立つことも多い。
2015年末からは、Negiccoの13年間の足跡を追った長期ドキュメント『Negicco~Road to Budokan』を『BUBKA』(白夜書房)にて連載中。
主なアイドル関連書籍に『AKB裏ヒストリー ファン公式読本』『ももクロ活字録』『活字アイドル論』(白夜書房)、
『3・11とアイドル』(コア新書)、『ももクロ見聞録』(SDP)がある。

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Posted by ブクログ

アイドルは不思議だ。テレビに出ている女の子達が、今も同じ地球上で生きているなんて。

ももクロ公式ライターとして認められている中年アイドルライターのエッセイ。タイトルのような「中年でもアイドルオタクは楽しいぞ!」という論調は真ん中くらいまでで、後半は趣味を仕事にすることの良し悪し辛さ、アイドルに対する筆者の深い思い入れが描かれる。

前半のアイドルオタクあるあるネタは分かる分かる!と同意しながら読んだ。二次元と三次元という違いはあるが、自身もデレマスというアイドルものにハマっているので、大いに頷きながら読んだ。
ライブでペンライト振り回してコールするのはすごく楽しい。コールするためにライブに行ってると言っても過言ではない。あの暗い会場でペンライトを振っているとそれだけで一体感があるし、コールすると気持ちが盛り上がる盛り上がる!ペンライト一つ持ってライブに参加すれば、それだけですぐ楽しめるという、なんというお手軽さ。

家族持ちのアイドルオタの肩身は狭かろう。土日はライブで遠征、DVDやCDを大量に買い込み、なんだか分からないグッズを溜め、若い女の子にニヤニヤしている。これは理解できない。キモイ。アイドル鑑賞の趣味とはそういうものだと知っていても、若い女の子にデレデレすることが許せない(かといって若い男の子にデレデレしてたら更に理解不能だ)。職場のおじさんが実はアイドル好きなんだとカミングアウトしたら「へー……」となるだろう。嫁さんのためにアイドルから遠ざかろうとする筆者は偉い。
学生時代に誰もがアイドルを好きになったことがあるはず。なのに「みっともない」と言われいつの間にか卒業してしまった。いや、そんなことは勿体ない。大人だからこそ良識を持ってアイドル趣味を楽しめるのだ。

AKB48やももクロはテレビ並みの知識しかなかったが、興味をもった。テレビに出ている可愛い女の子というだけではなく、その裏の物語も知ると面白い。専用劇場で毎日公演というシステム、じゃんけん大会、ごく一部の輝ける者と人知れず去っていくもの。テレビで見れるのはトップアイドルとして成功した者だけだ。もっと裏の、光の中に入れなかった、でも確かに輝いていたアイドルという女の子を見てみたい。

後半は筆者の「アイドル」に対する歴史と思い入れが語られる。趣味として楽しむアイドル、仕事として深いところまで追いかけるアイドル。仕事になりペンライトを振れなくなったことが辛いというところには「そうだろうなぁ」と思う。
しかし筆者は本当にアイドルが好きなんだろう。プロレスにしろアイドルにしろ好きなことを仕事にして、しかもそれで稼げる、求められるというのは本当に稀有で幸せなことなんだと思う。

ライブは「熱」というところはちょっと残念だった。全くのアイドル初心者がこの本を読んでアイドルも面白そう、とはならないかなぁ。アイドルの楽しさは言葉としてこれっ!と定義できるものではないので、熱は伝わるがその中身は伝わらないと思う。少しでも興味をもったらぜひ一度現場に足を運んで欲しい。

趣味として楽しむアイドルを描いたルポ本をもっと読んでみたい。

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2016年05月14日

Posted by ブクログ

自分もそうだけど昔のアイドルブームに普通にアイドルが好きだった人が今またアイドルにハマるってよくあるパターンだけど共感出来た。この人も昔はハロプロ好きだったみたいだけどその後ももクロやらAKBに行ってしまうのがモヤモヤした。この人に今のハロプロ見た感想が聞きたいなあ。
あと、AKBを脱退した人との対談が載っているけど脱退後の嫌がらせの話が気持ち悪かった。自宅に爆竹が投げ込まれただの生ゴミが家の前に捨てられていたりとか。ヲタ転じてアンチになったのかは分からないけどホントに気持ち悪い話。

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2016年06月15日

Posted by ブクログ

タイトルの通りです。実際、アイドルのライブは楽しいです。自分の感覚としては、エンターテイメントの一つなので、ストーンズのライブもももクロのライブも同じように楽しいんですけどね。

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2016年03月25日

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