あらすじ
彼の誘惑は計算ずくだった──砂漠の国へと連れ去るための。
結婚式当日に花婿が現れないという屈辱を受けて以来、リビーは世間から半ば身を隠すようにして暮らしてきた。ある日そんな彼女のもとを、砂漠の国の国王サラディンが、従者も連れずにお忍びで訪ねてくる。リビーの持つ、特殊な技能の評判を聞きつけてきたのだという。彼から協力してほしいと頼まれたが、リビーはきっぱりと断った。その直後だった──停電が起きてふたりが闇に包まれたのは。リビーは蝋燭の炎に煽られるようにサラディンの誘惑の手に落ち、一夜にして彼の強引な要請までも受け入れてしまうが……。■彼の砂漠の国が想像を超えた男尊女卑の世界であることにリビーが気づいたときには、時すでに遅し。冷淡なサラディンから邪険に扱われても嫌いになれない、彼女の切ない心情が胸に迫ります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
面白かった。
クリスマス、一面の銀世界を背負って、ヒロインの前に突如、現れたイケメン砂漠の国王。
まさに、女性なら憧れる設定だ。
ヒロインには過去に挙式当日、花婿にドタキャンされたという哀しい過去があり、シーク自身にも若くして妻を失ったという深い悔恨がある。
共に心に闇を持つ者同士が出逢い、激しく惹かれ合いながらも時に凄まじい火花を散らし、互いへの理解を深めてゆく過程にドキドキハラハラさせられる。
こちらのシークも他のハーレと同様、かなり自己中な俺様シーク。
対して、ヒロインは健気で前向きな好感度高めキャラ。
誠実なヒロインによって、シークが変わってゆく展開も見物である。