あらすじ
朝日新聞「天声人語」で紹介! 辞書の世界をのぞいてみよう
芸人ならではの切り口で、代表的な国語小辞典を例にとりながら、語数、品詞、デザイン、歴史、用例、語釈などから辞書の魅力を多面的に紹介。あなたの知らないディープな辞書の魅力がここに!(イラスト:宮尾和孝)
【目次】
この本に登場する主な辞書
自分だけの一冊がわかる!? オススメ辞書占い
はじめに
第1章 広くて深い辞書の世界をナビゲート
1.国語辞典は、みんなちがう!
2.国語辞典のルーツ
3.辞書の中にもブランドがある
4.国語辞典は二冊持つ時代
5.なぜ、こんなに多様化したのか?
6.忘れちゃいけない文法問題
7.辞書のディテールを楽しむ
第2章 タツオセレクト! オススメ辞書ガイド
1.キャラクターで解説! 個性派辞書図鑑
『岩波国語辞典』
『新明解国語辞典』
『明鏡国語辞典』
『集英社国語辞典』
『新潮現代国語辞典』
『ベネッセ表現読解国語辞典』
『角川必携国語辞典』
『新選国語辞典』
『三省堂国語辞典』
『日本語 語感の辞典』
『基礎日本語辞典』
コラム『基礎日本語辞典』著者 森田良行先生にインタビュー
2.まだまだある! 紹介したかった「国語辞典」たち
3.タツオオススメ「辞書関連本」
ことばのぬまのおくがき(あとがき)
文庫版あとがき
解説 三浦しをん
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
国語辞典愛に溢れた本。
それぞれの国語辞典の特長、個性を分かりやすく解説している。2013年発刊。
著者の勧めに従い、二冊、国語辞典を持つとしたら、僕なら④と⑩。
①岩波国語辞典
→保守的。一時流行的ではない過去100年の言葉の群れ。
②新明解国語辞典
→文脈の中での「語」の意味の追求・充実。
③明鏡国語辞典
→現代っ子。「いま」に対応。ことばのニュアンス、使い分け。敬語を耳元で教えてくれる感じ。
④集英社国語辞典
→小型か国語辞典なのに、百科事典的。バランス感覚抜群!
⑤新潮現代国語辞典
→用例の豊富さ、出典付き。過去120年の言葉の使われ方の変遷を教えてくれる。
⑥ベネッセ表現読解国語辞典
運用。実際にどういう言い方があるか、どういう時に使うか、に特化。
⑦角川必携国語辞典
→ことばの歴史・語源、現代の使われ方や類語重視。
⑧新選国語辞典
理系。収録された言葉の種類を数値化。割合で見せる。造語成分などにも強い。
⑨三省堂国語辞典
→生きたことばで勝負。雑誌や新聞でよく見かける言葉。イラスト豊富。使う人に「やさしい」国語辞典。
⑩日本語 語感の辞典
語感。そのことばの「ニュアンス」だけを切り取って載せた辞典。類語との違いを細かく深く。
⑪基礎日本語辞典
基礎語。「さっき」のような基本的なことば。日本語教育に携わる人、子どもにことばを教える人向き。
それぞれの辞典を、キャラクターに喩えているのも楽しい。
『舟を編む』を出した後、著者(サンキュータツオさん)を知り、彼を「国語辞典の師」と仰ぐ、三浦しをんさんが解説。