【感想・ネタバレ】ポップスの作り方 田島貴男(オリジナル・ラブ)のレビュー

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Posted by ブクログ

10歳くらいのときに「Very Best Of Original Love」を買って以来、僕はORIGINAL LOVEのファンである。雑誌で田島貴男が自分の選ぶ名盤1枚という企画で、Sly & The Family Stoneの「Fresh」を「数百回聴いているが、聴く度に違う音が聞こえてくる」と語っているのを読んで、Slyを聞くようになったし、ドラムを演奏するようになってからは初期のクールなファンクネスに憧れて、実は耳コピをしていたりした(リズムパターンのクールさでは、個人的には「スキャンダル」、「The Rover」あたりが好き)。

前置きが長くなったが、そんな田島貴男が、自分なりに構築されたポップスの作り方や、ギターへの愛情などについて口を開いた貴重な一冊。発売日からもう既に数回読み返しているが、全く飽きない。

長年音楽を聴いたり演奏したりしていると、数年に一度くらいのスパンで、自分の音楽観みたいなものが自然と変化する時期があるように思う。本書の中では、氏が高校生時代に傾倒していたポストパンク~ニューウェーブの流れが80年代後半になり落ち着き、代わりにヒップホップが台頭してくるようになる中、万人に通じるようなスタンダードなポップスへの接近により、自身の音楽的な指針を更新した、という話が語られる。

その言葉通り、本書は「ポップスの作り方」というタイトルであるが、氏の「ポップスに対する途方もない愛情(と知識量)」を知れるという点で、スタンダードなポップスに少しでも興味のある人にはぜひ勧めたい一冊。

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2016年11月05日

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