あらすじ
少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会……。「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。生きることの真実を鮮やかに描き出すことに成功した、今までにない物語の形。ベストセラー『光媒の花』に連なり、著者の新しい挑戦が輝く連作小説。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
パラレルワールド小説。意外とこういう設定の読んだことないな。ある章では亡くなった人が、他の章では生きてて、その代わり他の誰かがなくなっていて…
自分も、実は死ななかったパターンの人生を今歩んでるのかな…とかそんなことを思った。
Posted by ブクログ
温かくもあり哀しくもある死のif短篇集でありながら最終章で人のこれまでの人生が交差。色彩、自然、香りを感じながら、じんわ〜りと心にしみてくる作品。
Posted by ブクログ
道尾さんらしい短編集。百合の花びらのような別々の話が、最後まで読むと1つの花のように重なり合います。
もう少し明るい話だといいのだけど。
Posted by ブクログ
6つの物語からなる連作短編集。
(本レビュー最初からネタバレしてます、以下要注意)
1編1編で誰かが死んでいる、その次の話ではその人は生きているけど別の誰かが死んでいるというパラレルワールド構成で話が進み、最後の話で…という展開なんだが、うーんちょっとモヤモヤするなぁ。
謎解きにもなっておらず、パラレルワールドだけどSFにもなっていない。作者の名前だけでそういう展開を望んだ俺の身勝手な失望なんだけど、これって情景小説なんだよなぁ。
1編目でなくなっている人に対する気持ちにけじめをつけているのに、2編目ではその人生きてて別の人死んでるからけじめをつけ治す…の繰り返しは、俺にとっては苦行だった。スラプスティック小説ならともかく、心動かす系でリセットかけまくるのは、しんどかった。
設定は上手いが、感情がその設定についていけず。ちょっと残念でした。
Posted by ブクログ
パラレルストーリーというのでしょうか
各章に登場する人物が主人公に変わるだけでなく、誰かしら亡くなっている設定。
亡くなっていることにより目線が変わり、生きていたらこんな生活なんだなぁと。
全体的に薄暗く、裏寂しい空気が漂います。