あらすじ
長谷川平蔵の甥っ子が人足寄場与力に!
人足寄場は、平之助の伯父である長谷川平蔵が立案実施した施設である。罪を犯した者たちに職業修業を施し、社会に復帰させる画期的な仕組みだった。
定掛与力として、阿比留平之助は平蔵とともに勤めることになった。平之助が、人足寄場を歩いてみると、男には大工や左官、屋根葺き、鍛冶、紙漉き、表具など、女には裁縫や機織りなど、さまざまな仕事を訓練させていた。ただ、予算の限りがあり、正すべきところも直せなかった。
その頃、盗賊鬼洗いの鉦七の押し込みがあり、事情も知らないまま逃走用の船の船頭に雇われて捕まった、癸助という男が入ってきた。気がかりなのは、一人残してきた妹のトミのことだった。ある日、人足寄場に入ってきた男たちが癸助と親しくなる。鉦七一味は、自分たちに繋がる証拠を知っているかもしれない癸助を殺そうとしていたのだ。
長谷川平蔵は、自宅で倒れてから、徐々に弱っているようだった。
平之助は、癸助を救うことが出来るのか。鉦七に迫ることが出来るのか。
平之助の活躍を描く、人情味溢れるシリーズ第一作!
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Posted by ブクログ
千野隆司さんの新シリーズ、長谷川平蔵人足寄場・兵之助事件帖シリーズ№1「憧憬(あこがれ)」、2016.10発行です。火盗改め・長谷川平蔵を伯父に持つ阿比留平之助、伯父の言葉「人の心を動かすのは、上からのお達しではない。伝える者の、相手を思う気持ちだ。」を胸に、社会が切り捨てた無宿人に寄り添い、悪人に挑みます。