【感想・ネタバレ】はじめての短歌のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

先輩に薦められた一冊。
私が手に取ることはなかったであろう一冊。
こういう本を読む自分なんか、これっぽっちも想像できなかったけど、人に薦められたからにはと、重い腰を上げてみた。
上がる重さで本当に良かった。
ありきたりな表現だけれども、いつか「人生に影響を与えた本は何ですか?」と訊かれたら、この本の名前を呼んでいる自分が想像できる。

第1講第1節からグッと引き込まれた。
そして、「「生きのびる」ための言語体系から「生きる」ための言語体系にシフトする」ことと、私たちの二重性について書かれた第1講第5節。
そんな二面の違いとは、「忘れられないかどうか」という尺度と、そっちにシフト出来ない自分との綱引きについてが書かれた第3講第6節。
この三つの節は本質的でとても好きだった。

そして、二面とも大事だけど、蔑ろにされている「生きる」方を知ることこそが、「自分とは違う生き方を送る人々の考え方を感知できる」ことだと力説する、山田航さんによる解説。

この本にも歌が出てくる又吉直樹さんの小説(と映像作品)に私はとても惹かれるんだけど、その理由がこれまで上手く説明できなかった。特に、『劇場』。大好きなんだけどね。何故か上手く理由を語れない。
でも、この本を読んでから、少し言語化ができるようになったかも。
それは、「社会化された価値観の思考パターン」に抗って、「「生きる」に純化した魂の輝き」が眩しいからなのではないか。

私もたまには、スイッチを意識的に切り替えてみよう。
この本を薦めてくれた先輩に感謝を込めて。

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2024年02月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短歌イベントのために再読。
短歌の詠み方を分かりやすく解説しているので、導入に最適である。想像の余地を作る、いつもとは違う視点で物を見る。
山田航氏による解説が素晴らしかった。

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2023年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「はじめての短歌」というが、ただの入門書ではない。
穂村弘先生講師のビジネスマン向け短歌教室ってきっと面白いに違いない。
「世界と<私>を考える短歌ワークショップ」ネーミングも絶妙♪

ふつうはこうやったらもっと良くなりますよ、的な例示が多いのに、これまた改悪例とは。元々の短歌がいかに良いかということをなるほど!と思わず頷いてしまう。
非効率、無意味、お金にならないもの、つまり「生きる」ということに貼りつく言葉を短歌にできるようになりたい。
共感にはある特殊性、脅威から共感ですって。凄い! ぐっときちゃう言葉。
「大事なことをわざと書かない」これは私の短歌教室の先生にも良く言われる。難しいし、奥深い。
なかなか上手く詠めませんが。短歌を作るのが楽しみになってくる。

短歌が手渡すのは、例えば何か、きらきらしたもの
愛の告白も短歌も、欠点を愛することが大切
たったひとつの言葉が世界を背負う
現実では奇妙なことが起きるそのリアル感
いいオノマトペは心に上書きされる

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2021年04月16日

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