あらすじ
日本一過激な請負人のノウハウを1冊に凝縮した、日本一まっとうなガイドブック。
地方が抱える問題を「ネタ」「モノ」「ヒト」「カネ」「組織」の5つに体系化。
28もの「問題の構造」を明らかにし、明日から取り組める具体的な「再生の方法」を提言する。
●●●ネタ:「何に取り組むか」を正しく決める●●●
【問題の構造】「ゆるキャラ」は、大の大人が税金でやることか?
【再生の方法】地元経済の「改善」に真正面から向き合おう
ほか
●●●モノ:使い倒して「儲け」を生み出す●●●
【問題の構造】「道の駅」が地方を衰退させるワケ
【再生の方法】民間が「市場」と向き合い、稼ごう
ほか
●●●ヒト:「量」を補うより「効率」で勝負する●●●
【問題の構造】乱暴すぎる「移住促進」策
【再生の方法】「誰を呼ぶのか」を明確にしよう
ほか
●●●カネ:官民合わせた「地域全体」を黒字化する●●●
【問題の構造】補助金こそ「諸悪の根源」だと断言できる理由
【再生の方法】「稼いで投資し続ける」好循環をつくろう
ほか
●●●組織:「個の力」を最大限に高める●●●
【問題の構造】地方は「みんなで決める」から間違える
【再生の方法】無責任な100人より行動する1人の覚悟を重んじよう
ほか
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Posted by ブクログ
木下斉さんは地方創生では著名人。その代表作をAudible で聴きました。2016年発行の本ですが、2025年現在でも課題は解決されておらず、むしろ地域の人口減少はさらに進み、課題解決は難しくなっていることでしょう。
この本で例示される成功事例は簡単には真似はできません。環境が大きく変わっていることを地域全体で認識ささ、過去のやり方は通用しないことを理解しなければなりません。とはいえ大風呂敷の新規提案に乗せられてもいけません。
合意形成に振り回されない強いリーダーシップと明解な責任分担、補助金助成金に頼らない事業プランが必要ですね。これは地方創生だけでなく、大手企業の新規事業開発もまったく同じだと痛感しました。
北海道に行きましたが、広く整備された道路、やけに立派な公共施設、空き家になった街中の商店、バカでかい病院。作られてしまった立派な施設の維持費は人口減少の中で自治体にとっても過重な負担になっていることでしょう。
今すぐ、新しいやり方で、大鉈を振るわないと、地方は廃墟に化すと危機感を感じました。とはいえ、大鉈を振るえる人はどこにいるのか。考えさせられる本でした。
Posted by ブクログ
たとえ地方活性化事業だろうと、事業は自力で資金を回し、持続できなければならない。税金(補助金)前提だと、危機感がなく、市場に合わない規模の事業になり、柔軟な撤退もできず、不採算事業となって地域の負債となる。
木下さんが普段Voicyで話されている内容の復習及び補足を読んでいるような気分になりました。
Posted by ブクログ
地方行政に関わる身としては、ずっともやもや考えてきたことがバッサバッサ切れ味鋭く書かれてて爽快&爆笑。
私が溜飲を下げるだけでもいいかなと思って読み始めたが、今後活かせそうな視点も色々示されていた。
●もともと売れないものをブランディングしたら売れるなんてどうしてそう思った?
●ゆるキャラなんてそもそも行政が予算かけて取り組むことか?
●失敗はなかったことにされる
●アイデアない人が集まってブレストばかりしてる
◯お金稼げるように考えよう
◯撤退ラインを決めとこう
◯合意形成ってそもそも無理だよ
Posted by ブクログ
今度、公共金融、コンサルにも携わりたいと思って読んでみたが、地方創生のためのハードルや実態を分かりやすく書いていた。
目新しいことをするんじゃなくて、目の前にある問題を覚悟を持って向き合い、地味だが小さな実績を積み上げていくことが成功につながる。まさにその通りだ。
Posted by ブクログ
特に地方に住み人にとっては重要なことが書かれています。行政による政策がこんなにお粗末なものだったとは知りませんでした。やはり、民間がしっかりしなくては地域の再生は難しいんですね。
Posted by ブクログ
著者は紫波のオガールプロジェクトにも関わった木下斉氏。
いかに地方が無意味な事業を乱発しているか、行政がまちを貶めているかが述べられている。
他にも「稼ぐまちが地方を変える」「福岡市が地方最強の都市になった理由」等が有名。
Posted by ブクログ
地方活性化に関するサービス開発を絶賛考えている私としては当書籍は衝撃を受けた。
というのも地元で育ちずっと思ってたがフワッと言えなかったことを専門家の方がズバッと論理的に言ってくれた。また地方創生に関わるものでなくても会社組織という考えでも非常に参考になるといえる。
Posted by ブクログ
本当の意味での地域づくりや地域活性化は綺麗事ではなくビジネス性を持たせることが必要不可欠。というかそれこそが価値の創造に他ならない。補助金に頼らない価値提供とアピール。
Posted by ブクログ
おもろかった
自分が抱いてる地方創生のイメージが
結構ダメな例として挙げられていて、勉強不足を実感
ブランド化はレベルが高い
ブランド化よりも付加価値向上策が重要
例:皆が売らない時期に売る、特定メニューに特化した品種をつくって売る
事前に成功するかはわからないので、始めてみて軌道修正しながら成果をあげていくしかない
行政が頑張れば頑張るほど、民間は行政に依存してしまうという矛盾がある
第3セクターの4割は赤字?
Posted by ブクログ
地方創生大全おもしろったです。
地方に住む行政職員の私にとっては、耳の痛い話が数多く出てきます。田舎あるあるについても、いろんな地方で活躍されている木下さんだからこその、リアリティのある文章がかかれています。
地方が人口減少していく中で、どう活性化していくべきなのかのヒントが数多く書かれており、大変参考になります。
まずは、計画をコンサルに頼むのではなく、地域に住む人たちが自分たちの頭で考えることから始めてみたいです。
Posted by ブクログ
・利益を意識すること
・予算、補助金ありきではなくて、自走する仕組みを作ること
・モノをパクらず発想をパクる
・計画と実践を連続的に同じ人間が行うこと
・戦略に反しても良いということ(民間企業として自治体に相対するときはそうもいかないが)
・対症療法の繰り返しでなく、根治を意識すること
→現時点で、まだそこまでいけてないという感覚
利益追求がある民間として、どういう寄り添いができるか?
・個人として、箔をつけること。どこで付加価値を出すか?
Posted by ブクログ
読み終わった、テンポよく読めたは読めたけど、後半になるにつれ少し難しかった(私の想像力が追い付かなかった)
言っていることには全面同意。耳が痛い。
ただ、長くいる業界が違うので(福祉畑)、県がまるっと不要かといえばそうではないなと思ったり。少なくともまちづくりの分野ではほぼ役割を果たしていないことは改めてよく分かった。
また、プロセスはだめなまま水際対策にだけバシャバシャお金を突っ込んでるというのは、福祉も共通だと思った。
とにかく、対症療法しかできないのを変えなきゃいけないな。
Posted by ブクログ
地域創生コンサルタントの著者による、地域における創生ビジネスの進め方。ニーズを把握し、魅力あるサービス、製品と提供すること、きちんと利益の出るエコシステムを作ること、計画変更は柔軟に行うこと、撤退基準を明確にしておき、だめならやり直すこと。民間企業ならあたりまえのことなのだが、これらが地域行政では行われていないという。しかも、国からの補助金を目当てにした単発プロジェクトばかりだという。本書はビジネスの基本を説く書であり、そして、現実のお役所仕事の駄目さを赤裸々にオープンにする書でもある。
以前、講演会を聞かせてもらったこともあるが、本書にあるように、まっとうなビジネスの基本、考え方を、地域創生でも使うことが重要と力説されていた。
Posted by ブクログ
タイトル通り、地方創生の全てが詰まっていそうな本。
ただ地方創生だけなく、全てのビジネスにも通ずる1冊だと感じた。
というのも本書を構成している5つの視点が、以下のようにどんなビジネスでも問題になっている切り口だからであると考える。
・ネタの選び方
・モノの使い方
・ヒトのとらえ方
・カネの流れの見方
・組織の活かし方
この視点をもとに、ゆるキャラや特産品、地域ブランド化、ふるさと納税、人口増減問題、観光問題といった問題を様々な事例を紹介してくれている。
特に公園コンセッションの事例はすごく面白かった。街づくりとはアセットマネージメント(不動産経営)である。
どんなビジネスにおいても、責任を持って主体的に実行が出来ることに価値があるということ。
Posted by ブクログ
地方創生を考えるにあたっての
基本みたいな部分を理解することができた。
如何にして小さなことからコツコツと頑張ることが
大切だということ。
誰かの課題を解決するところから
事業はスタートするということ。
絵空事ではなく現実的に進めること。
得手して聞くと当たり前なことでも
実践することが難しいものだ。
行動に起こそう。
Posted by ブクログ
面白かったぁ。
補助金ありきの地方創生はうまくいかないに決まっている。税金でハコモノを作って、運用はうまく回っているように見えても、初期投資が回収できないなど。
横並びにゆるキャラ作っても経済効果に寄与しないなど。
事業をやっていない人間がコンサルやってもうまくいくはずがないなど。
なかなか手厳しい意見でした。
計画の段階から、
補助金は使い切ることを想定するのではなく、本当に必要な支出を吟味すること。
失敗した時の撤退シナリオなど、当たり前のことを当たり前にやるということなんだろうな。
もっともっと、官民連携というのが盛んにならないといけないし、事業目線を持たないといけない。
地方創生は横並びではなく、その地域の課題やコアアイディアをしっかりと考える必要がある。
Posted by ブクログ
「地方が創生しないのは、地方が創生しようと思っていないから。」というのは本質。また、補助金でなくビジネスでこそ地方経済が蘇るというのも本質。良書。
Posted by ブクログ
行政が多く関わる地域でも、結局は持続できる事業をつくることが大事。民間と変わらない強いビジネスをつくること。
地域活性化・地方創生には、
地域学を学ぶことも大事だけど、
その両輪でビジネスや経営や物事の仕組みをつくることを学び、アウトプットする人材が必要。
Posted by ブクログ
なぜ、全国で地方創生事業がうまく行かないのか。
なぜ、無理無駄が蔓延るのか。
解き明かし、対処法を示す。
普段の仕事に置き換えても通ずる事が多い。
Posted by ブクログ
全国の自治体の名を挙げて、政策をばっさり。
良い悪いを例として具体的に取り上げて評価していた。
超過疎地で公務員をしていた私にとっては全て、
「仰るとおりです。。」と思う事ばかりだった。
道の駅、プレミアム商品券そしてふるさと納税、そのどれもが地方創生に役立ったのかとゆうと、全く実感として感じることができない。あの時この本を読んでいれば、私は職員として町づくりに何か提案を持ちかけ、貢献できたのか、と考えさせられた一冊。極端な評価が多かったので、この意見が全て正しいと思い込まず、まだまだ色んな地方創生の本で勉強しようと思う。
Posted by ブクログ
学んだこと5つ
①観光客数ではなく観光消費を重視しよう
→10万人が1000円使うものを1,000人が10万使うものに変えていく
→小さくとも単価が高く稼働率の良い宿泊施設は可能
②地方創生に必要なのはお金を継続的に生み出せるエンジン
③撤退戦略などを立てると良い
→必ず最初に決める
④公園の禁止を増やしすぎない(広場の扱い)
→アメリカのニューヨークでは公園のコンセッション(営業権)で入札を行なっている
⑤民間の企業をうまく活用する
→岩手県紫波町公民連携基本計画を立てた
感想
現在、自治体にいるが中身を全然理解していないと感じた。dxなどと言っているがそもそもdxを推進しなければいけない根本から考え直さなければいけないと思った。継続的な利益を出すための取り組みを作ることや、撤退戦略を作ることでまず、自治体の財政を復活させることから取り組んでいこうと思った。
Posted by ブクログ
p115 二宮尊徳が残した「積小為大」という言葉に基づいています。
p208 〜場合によっては躊躇なく撤退を決断できるよう、初期に撤退基準を設けておく必要もあります。
p209 〜各事業の責任を明確にすることと、その責任を個人や組織で負い切れる範囲で実行する必要があります。
p225 二宮金次郎は「分度」と呼んでいます。簡単に言えば、収入に基づいて支出を決め、黒字体質にする
p234 確実に成果をあげる取り組みの多くは、「既存の組織を変化させる」なんてことに労力を割くのではなく、「新たな組織をつくる」ことで、この壁を突破しています。
p287 「戦略の問題を、戦術によって克服することはできない」〜間違った戦略が大半だったりする〜。
#自治体に限らず、様々な組織にとって参考になります。
Posted by ブクログ
気づき
・地方創生は、行政が中心となり進められ、ある程度成功している印象を持っていたが、そうではなかった。大切なのは、民間が中心となって、失敗・挑戦を繰り返し、課題を解決することだと分かった。
to do
・小さいものを積み上げて、大きなものを作るようにしていく
・失敗と挑戦を繰り返すことで、力をつける
Posted by ブクログ
日本の自治体数は大小合わせ1,700+あるわけだが、国が掲げる紋切り一律型の「地方創生」とは一体何なのであろうか。著者はこれらが抱える問題の本質を明確かつ鋭く指摘している。特に第3章の人口施策の問題分析は秀逸だ。地方創生の旗振り役に問題多い某大臣を挿げていたことからもわかる通り、国の力の入れ様は相当空転している。それに対して著者は主にヒトモノカネ観点から課題抽出しているが、その手法は民間企業の其れと普通に行っている方法だ。目標を決めてKPIを定めてPDCAし場合により撤退する。官僚機構はそれが最も適していたからそうした形になっているが、地方交付金や助成金頼みの創生施策が成功しようはずもない。当たり前ながら収支管理をしっかり行う民間手法が適しているはずだ。著者は王道的にしっかりをその点を指摘している。
地方創生の問題を理解する上では面白いのだがやや惜しいのは「あれダメ、これダメ」の失敗理由オンパレードで、いざ施策提言となると一般論やベストプラクティスの紹介に留まっているところだ。富山市の富岩運河環水公園や岩手県紫波町のオガール広場の事例は面白いが、1,700+ある自治体の創生は一般企業と同じく倒産もあり得ることを理解させ一歩踏み込んだ内容が欲しかったと思う。
Posted by ブクログ
結論は地方創生のためには自助努力で補助金に頼らず、民間の組織と同様に努力することが必要ということ。
頭でっかちにならずにスモールスタートで改善を続けていくしかないのでは。
個人的に心に残ったのは、環境や時代や政治のせいにしていたらダメということ。古い体質を捨てて進むしかない。
Posted by ブクログ
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
・「ゆるキャラ」なんて、大の大人が税金ぶち込んでマヂメにやることか?という導入部に象徴されるように、地方創生について流布してる通説や定説をきちんと考えて根本からひっくり返す、と言うか思考停止をしないで提言している本という感じ。
・「大全」本だからチェックリストなんかも付いて、ちょっとマニュアル的と言うか指南書的な意匠。これで¥1,500なら悪くはないか。
【目次】
Posted by ブクログ
読みやすい。自分ごととして地域創生に取り組めとのメッセージ。アンチパターンが載っている。
で、どうすればいいかは書いてない。そういうものだとは思うが、もやもやする。