あらすじ
“アベノミクスのパラドックス”を読み解く。
〈安倍政権が「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす」「切れ目のない経済対策」「第2次安倍政権以降最大の28兆円」などと喧伝すればするほど、国民は日本経済の先行きは暗いと思ってしまう。これこそアベノミクスでも景気がいっこうに上向かないパラドックス(逆説)の仕組みであり、私が「心理経済学」として提唱していることである。〉(新書版まえがきより)
なぜ「アベノミクス」では景気が良くならないのか?
日本が“借金漬け”から脱する日は来るのか?
「皆が等しく貧乏になる国」で本当にいいのか?
……それらの難題を読み解くカギは「低欲望社会」にある。
日本では今、世界に先駆けて未曽有の危機が進行している。人口減少、超高齢化、欲なき若者たちの増加……。この国に必要なのは人々の心理に働きかけ国全体を明るくする新たな国富論だ。
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
戸籍はデータベース化されていない。
住民票と戸籍を別にする意味はない。
全銀システムを運用しているNTTデータに年間100億円の利用料を払っている。
1営業日平均で550万件、約11.3兆円(年間で13.5億件、約2700兆円)の取引が行われている。
そのコストは預金者が負担していることになる。
時価の3%の配当がグローバルスタンダード。このくらいの配当があれば、機関投資家は売り逃げない。
企業の内部留保の半分くらいはこの配当を払うために持っているようなもの。残り半分はM&A、設備投資、リストラのための資金。
法人税減税は賃上げに逆効果。
法人税率を上げたほうが、税金に持っていかれるくらいなら給料を上げたり設備投資したりするほうがマシとなる。
IT企業はダブル・アイリッシュ、ダッチ・サンドウィッチと呼ばれる合法的な節税スキームを使っている。
老舗の企業は世界最適課税プログラムを構築している。
25%は平均でしかないし、香港が16.5%、シンガポールと台湾が17%、アイルランドの12.5%くらいまで引き下げないと意味がない。
企業の海外移転の理由は製造拠点にすることと、新たな市場に進出すること。法人税率とは関係がない。
前者の例:人件費(月)
中国→5万円、バングラデシュ→2000円、エチオピア→2500円
人件費に20倍の差が出ると次の国へ移る。
地方創生は過去のふるさと創生や地域振興券と同じでバラマキ。
安倍首相はマイクロ・マネージメントしすぎ。
カジノは世界的に見れば斜陽産業。マカオとシンガポールは例外的に栄えていたが、習近平政権の汚職摘発強化によって鳴りを潜めた。
かつて大胆な規制改革をしたのはドナルド・レーガンとマーガレット・サッチャー。ともに先にマイナス面が出て政権を追われたが、15年くらい後になって効果が出た。
Posted by ブクログ
豊かな世の中で国民のほとんどが低欲望になった日本。それに合わせた経済政策をすべきなのにできていない日本。
この低欲望社会という日本の特徴を理解していないと、20世紀の経済成長前提の経済政策は無意味でしかない。それなのに、今の経済担当はそれしかできない。
結局、新しいことができない日本の悪い癖だと思う。既存の経済政策しかできないのは、言い訳が立たないからである。これはエライ人に独断させられないからでしょう。
偉い人を信じないなら、国民が自分たちで頑張るしかないのに、国に頼り切っている。国からの補助や給付に喜ぶばかり。そういう大きな政府の日本社会を脱しないとねー。
今一番必要な政策はあらゆる補助をなくしていくことだろう。
自立した日本を、国民が作ろうとしなければ、政治家はポピュリズムに走るばかりだ。