あらすじ
「アイデアは思いつくというよりたどりつくもの」。面白くて、美しくて、不思議な世界を創造し続ける希代の劇作家にしてパフォーミングアーティストが初めて明かす、99の“創作の源”。
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Posted by ブクログ
職業: 小林賢太郎。お笑いへの思い、つくることへの情熱、あの素晴らしいコントや舞台がどのように生み出されたのかを「考えていること」を通して見せてくれるエッセイ。磨かれて選び抜かれたことばは作品と同じくらいシンプルなのに深い。読んでますます好きになった。
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「面白くて、美しくて、不思議であること」を目指す劇作家小林賢太郎さんの至言集。 「なんとなく」ではなく、しっかりと自分の考えをもって、自分を貫く賢太郎さんの生き方は本当にかっこいいなと思いました。コントや演劇は実際に見たことがなかったけれど、賢太郎さんのコントや演劇に対する姿勢は、それ以外の職業や自分自身の生き方のあり方を教えてくれている気がします。いろいろ失敗して、苦しんだり悩んだりするけれど、「後悔」じゃなくて「反省」して努力しつづけよう、と前向きな気持ちになることができました。
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自分が何を好きで、何故好きなのか。単純に一つの理由がある訳じゃない。自己顕示欲とか表現欲とか。認められたい欲とか。
自分の事を考えるきっかけをくれました。
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簡潔で知的でユーモラスで…どんな言葉もこの世界を表現するのになんだかしっくりきませんが、文字の中にはあのコントの世界そのままが広がっていました。
この方はまさに、ストイックでプロに徹するアーティストだなとエピソードが重ねられる度に実感しました。
考えて考えて、考え抜く。普段なかなかできないでいる想像を広げたくなりました。そして、また舞台を見に行きたくなる一冊でした。
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これ、偶然読んだ本なのですが、読んでよかった。まさにプロフェッショナル、と思わせる内容でした。著者の鬼気迫る文章を読んだあとだと、装丁、タイトルの飾り気のなさが内容と合っているなぁと思う。
このひとは演劇畑でこういう生き方をしているんやろうけど、この本に書かれていることはどんな仕事、どんな生き方にも通じてくるはず。また、読もう。
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ラーメンズ小林さんによる、表現者・芸術家としての極意や心構え、自分はどんな風に考えて表現者として取り組んでいるかということについて書かれた、随筆のような本。
本屋さんでさらっと見てすぐにレジに向かったのだけど、読んでみたら付箋を貼りたいページが多すぎて途中で諦めました(笑)
私は表現を生業としてるわけではないけれど、普通に生きてる中でも参考になる言葉がたくさんあった。
例を挙げるとすれば“何かを人にわかりやすく説明すること”だってある種の表現力を要するわけで、実際そういうことが上手く出来てる人ってそんなに多くないように思う。
ラーメンズのライブを生で観たのは一度きりだけど、映像ではけっこう観てて、「個性的だけど奇を衒ってるわけではなくて、基本がしっかりしていて、緻密に構築されたコント」という印象が私は強かったけれど、この本を読んで腑に落ちた心地。
きちんとした理念や基盤の上に面白いアイディアや装飾があるんだな、と。
人と少し違ったことをする人って変人扱いされがちだけど、そういう人のことをよく見るとすごく真面目に基本的なことに取り組んでることが多い気がするし、他人とは違う部分を自覚して自分の武器として昇華出来るように努力してる人が多いと思う。
舞台はテレビよりも劣っていて、テレビは映画よりも劣っている、みたいな訳のわからないイメージが蔓延してるけれど、表現する場に優劣なんて存在しないっていうの、確かにそうだと思わされたのでした。
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変わり者だけどやっぱり極めた人、天才ってこうなんだと思う。こばけんはある種の天才でもあって秀才でもあるから超人的。
かといって「普通」に拘り続けるあたりも逆に変人。
・代案の無い意見はただの批判
・アドバイスは肯定文で伝える。
「それではダメ」じゃなくて「こうするともっと良い」
「ダメ出し」ではなく「提案」
このあたりは汎用性があるなと。
定期的に読み返して、ああ、考えて生きていこう。人生を丁寧に、高めて、きわめて生きていこうと思い返したいな。
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ラーメンズファンとしては小林賢太郎のコントの世界観を一緒につくっている相方の片桐さんに少しでも触れてくれたら嬉しいな、と思ったりもしましたが最後までご自身の話で完結していて、寂しいとか期待はずれという感想ではなく、なんというか常に孤独を側において生きている人だなと思います。
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この本のここがオススメ
「つくる順番は「しくみ」「オチ」「素組み」「装飾」。最初に書くのは台本の1行目ではありません。まずは構造のアイデアからです。つくりたいものの全体のルール、僕は「しくみ」と呼んでいます」
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ラーメンズさんのコントは何本かyoutubeで見たことがありましたが、小林賢太郎さんのお人柄やお考えがよく理解できました。
さて、本書はそんな小林賢太郎さんの作品づくりへの想いや表現者論が書かれた一冊です。私は芸術とは遠い仕事をしていますが、どこか共通するところもあると感じており、色々と学びの多い一冊となりました。
【メモ】
・アイデアは思いつくというよりたどりつくもの。日常のすべてにたどりつくためのヒントが隠されている
・自分は何が好きなのかを知り、なぜ好きなのかまで考える
・経験と環境にお金を使う。取材や芸術鑑賞には出費を惜しまない。自分のアトリエは自分で設計
・朝6時から1時間30分に集中力を要する頭脳労働をする
・何かに興味を持ったら、できるだけ経験を伴うようにする。経験すれば、なにかしら自分の感情が動く
・30歳までは貯金せず、自己投資。30歳を過ぎてから効いてきた。
・40歳までは下積み
・自分は「芸で食ってる」と言うためにアルバイトを辞めた。これによって「憧れ」は「覚悟」に変わった
・エンターテインメントの役割は幸せになろうとする人の手助けをすること
・つくることは生きること
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若くて、アーティスト志望、という人がこの頃安易に使いがちなのが「やりたいことをやる」という言い回しであることがずっと引っかかっていた。そういう人達の言う「やりたいこと」は悪い意味でのワガママとか甘えとか幼稚な部分を含んでいることが圧倒的に多いから。
だから、「やりたいことをやる」とは具体的にどういうことか?を、言葉で説明できることを以ってきちんと使っている小林賢太郎の作品作り論仕事論として説得力がある内容だった。
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これはPJ毎に読み直す本
・難しい方を選ぶ
・何をやるか
– 目の前の作品を良くすること
– 自分のレベルを上げること
・人のせいにしない(自分がどうありたいか)
・想像筋は調べないことで鍛えられる
– 何か分からないことがあったら、いったん想像してみる
・セリフは一文字でも少なくする
・あってもなくてもいいものは、無い方がいい
・表現力とはコミュニケーション能力
– 受け取る相手のことを考えること
・優秀なパフォーマーは自分を客観視できる
– どう見えているか
– どう聞こえているか
– どう解釈しているか
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小林賢太郎を知ったのはラーメンズのコントを見たのがきっかけだった。とにかくテレビで見るお笑い芸人のネタとは質が違うと感じた。一つ一つのコントが練りに練られていて、どれだけの熱量を込めたらこんな作品ができるのだろうと圧倒された。この本にはラーメンズを含めて小林賢太郎の仕事への向き合い方が書かれている。真似しようと思ってもとてもできないが、プロフェッショナルな姿勢は刺激になる。テレビにあまり出ないことやシンプルなセット&服装にも彼の考えがしっかりあって、それを知ると今まで見ていたコントも見方がまた違ってくる。
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うちはうち、よそはよそを否定的な意味にも当てはめるのは目から鱗でした。同じ職場内の仕事の出来についちゃんとやれよって思ってしまうことがあるのだけど、自分は自分、よそはよそと言い聞かせることにしますw
ここまで個人にこだわるのになんでラーメンズを組んだのかは書かれてなくて残念。あくまでこの本は小林賢太郎の本なのですね。
子供の頃からやりたいことが明確でひたすら貫いていてすごいなぁ。想像以上にストイックでプロフェッショナルなお方でした。本当にものづくりのために生まれてきたって感じ。
私は職人気質でもアーティストでもないけど、人として自分の成長のために取り入れたい部分がありました。
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ラーメンズで知られる小林さんの書籍。
なんかふとタイトルに感情が符合したのか、手に取ってみた。
アーティスト、クリエイターなどと呼ばれる人は数多くいれど、小林さんはすごくストイックに作品に対して追求を行っている様が本書から読み取れた。
実は私もここ数年、今まではまったく接点のない舞台という場所を知人の出演をきっかけに何度か行く機会があって、その稽古の内情や実際の演技を見る事ですごく勉強になったという経験があり、本書は非常に興味深い内容だった。
ラーメンズというコンビは知っており、学生時代に一部の知人は熱狂的だったが、ミーハー色の強かった僕はあまりちゃんと見た事がなかった。
でも、その当時のTVを通したメディア虚像の葛藤に関しても記載があり、当時何かしら情報を入れなかった事はある意味でよかったのかもしれない。
興味が湧いたので、直近の舞台スケジュールを確認したが、チケット取れないっぽい。
機会を作って小林さんの舞台を真摯に受け止めにいきたいと思える良書だった。
今の個人的なチャレンジともミッシングリンクしており、とても良かった。
■目次
小林賢太郎という職業
「面白い」の領域は無限
つくり方をつくる
テレビにはあんまり出ないようにしています
小林賢太郎は劇場にいます
予備知識のいらない笑いであること
人を傷つけない笑いであること
耐久性のある作品であるために時代を反映させない
情報を制限して、観客のパーソナルに入り込む
アイデアは思いつくというよりたどりつくもの〔ほか〕
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ラーメンズの小林賢太郎が著者。
芸術センスの無い私にとって、幅広いジャンルに芸術的センスを展開している彼が書いた本。どういう考えで創作活動を行っているのか興味があり読んでみた。
芸術といっても舞台が主で、プロ意識で臨んでいる。
そのためにはまず自分のセンスを磨くために投資を行い、自己研鑽を行っていた。
芸術にかぎらず、プロの職人といったところだ。
そういうことを考えると、サラリーマンでもプロ意識を持っていくことも同じことなんだろう。
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コバケンらしい、洗練された言葉選びによる文章で、楽しく且つ説得力があった。本人が静かに語っているのを聞いているような感覚になる。舞台同様、自分の背中を押してくれるようなヒントやエネルギーをもらえた。作品をよりよいものにするためのこだわりについて、へぇ!と思いながら、共感しながら、時に自戒しながら読み、ますますコバケンが好きになった。舞台作品など、また観に行きたくなる。
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ビジネス書として通用しそうな内容だった。
とりたてて新しいことが書いてあるわけではなかったけど、与えられた締め切りまで何度でも作品の更新をしていく、というのが一番共感できた部分。
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ラーメンズがすごく面白くて
そして小林賢太郎がめちゃくちゃ好きになって
その反動で一時期少し苦手になって
そして一周して、本当にすごい人だと思って
ようやく手に取れた本。
これも、自分に相応しい時期に読めた本だと思う。
小林賢太郎はまさに、
名前のない職業を持っている人だ。
小林賢太郎にしかつくれないものを、つくっている。
一番強いよ。
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タイトルの通りの本だ。
私自身舞台に興味があるからこそ、この本は興味深いし面白かったと思えたが、もし舞台や小林賢太郎に興味が無かったらそうは思わなかったかもな…と。
でもラーメンズや小林賢太郎が好きな人、舞台に興味がある人にはきっと何らかのことを得れる本ではないかと思う。
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面白かった。納得。
演劇でもコントでもなく、小林賢太郎。
書かれている内容は、サラリーマンでも何でも生きていくうえで通じるもの。
じんちゃんの影すらなかったのは少しさみしい。あと、見かけても話しかけないように肝に銘じる。
Posted by ブクログ
2023:05
ラーメンズは僕が好きな芸人だ。
その天才小林賢太郎の書いた本、小林賢太郎がいかに合理的で世間的には変わっている人間かがわかる本だった。
全てにタイトルがありタイトルの意味を羅列する構成。
面白いとか面白くないとか本の内容を総評はできない、なぜなら小林賢太郎のことのみしか書いてないから。
Posted by ブクログ
小林賢太郎さんの舞台は中々チケットが取れないので、自分も一回しか観れてない。
彼の舞台を観ても、そして本書を読んで改めて感じるのは、物事の本質を見ようとしている、そして見ている。
そして多面的に捉えようとしているんだなと思う。
だから彼の作品にはインテリジェンスを感じるのかな。
それにこれだけ自分の事を客観的に表現できるのは凄い。
それに比べて自分はダークサイドが多すぎるなんて事を思ってしまったり。
Posted by ブクログ
63僕がコントや演劇のために考えていること 小林賢太郎
・特別なものを作る時、どんな点が特別なのかを普通の視点から見る必要がある
・経験と環境にお金を使う
・我慢ではなく努力、後悔ではなく反省
→ではなく構文を使うと名言っぽい
・ウケると売れると有名になるを分けて考える→有名税
@cpa_1992
・顔を出して仕事するなら、誰にどんな風に知ってもらいたいかを意識
・お笑いや演劇等のカルチャーを語りたがる人はマニアックだと思われたい願望
・セリフは覚えるのではなく、知っている状態にする→覚えることが目的ではなく、使いこなすことが目的
:場面ごとに見出し
Posted by ブクログ
う、うわぁ……。
論理的に緻密にがっつりと構築されている世界。
天才というより努力家、しかも、ものすごい努力に努力を積み重ねている。
実に真摯に構造に取り組んでいるなぁと。
プロとしてこうあるのは正しいと思うけれど。
年を取り、いつしか全力を出せない時期が来る訳で、そんなときにどんな工夫をするのか。これから先はどうなっていくのか、楽しみでもあるなぁと。
しかし。チケット取れたこと無いので、舞台を生で見たこと無いんだけどね!