【感想・ネタバレ】ステージ・オブ・ザ・グラウンドのレビュー

あらすじ

横すべりな人生……挫折した青春……幼馴染みの渚にもあきれられ、悪友の卓と不毛な日々を送る楠田幸斗。そんな幸斗も一度だけ、夢に燃えたことがあった。小学生時代に結成した野球チームに、燦然とエースが現れたのだ。剣の誰にも打つことができない強烈なナチュラルスライダーは、彼らに夢を見させた。だが夢は夢のまま、あっさりと剣は転校……かくして、チームも自然消滅。そして、ただ腐っていくだけの高校生活が待ちうけていた。しかし、ある日――『幻のエース』が、帰ってきた。野球は『もういい』はずなのに……突然のエースの帰還が、幸斗のくすぶっていた野球への情熱に小さな火をともす――。忘れていた熱い心を呼び覚ます、蒼山サグ渾身の野球小説がここに登場!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

野球にがっかりしなんとなく野球はもういいや、となった主人公・幸斗が、憧れの魔球を放つ同級生・剣が転校してきたことにより、また野球に向き合うようになる。ありきたりの話に見えるけれど、さすが蒼山サグ。読ませる。

剣も幸斗もちょっとした事情を抱えていて、ありふれたものかもしれないけれども、それがあるからこそ彼らが彼らになる。
剣が自然に投げた球は生来の指曲がりのためすべてスライダーになり、小学生時代は変化球と見なされ戦いのグラウンドにも上がれなかった。中学生時代は野球部に入部するものの信じてくれる人がいなくて、万年補欠のポジションに甘んじていた。それがなんで、少しの間野球をしていただけの幸斗を信じて、野球を好きでいられるんだろう。どうしてあんなにまっすぐに前を向いて、屈託のない犬のように生きていけるんだろう。

幸斗達が復活するまで時間がかかったので、物語の3分の1くらいまではだらだらなのが残念と言えば残念。

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2016年10月10日

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