あらすじ
カネの切れ目が中国との切れ目になる!
日本がチャイナリスクを撃破する方法!
すでに土地バブルは崩壊、起死回生を狙ったAIIBや南シナ海支配も
日本・アメリカの包囲網に叩き潰され、中国は衰退の道を余儀なくされる!
●天津の大爆発
●金融政策
●ドイツとの関係
●日本企業の撤退
など、多くの問題を抱える中国の経済を追う!
カネの切れ目が中国との切れ目になる!
本書ではいま中国で起きていることを中心に、
それが日本や世界に与える影響を予測し、
次の段階で起きることを論理的かつ大胆に予想したいと思っている。
■目次
・序 章 習近平訪米で見えてきた中国の終焉
・第1章 ついに訪れた中国バブル崩壊
・第2章 バブル崩壊後、中国はどこに向かうのか
・第3章 世界を揺るがす移民問題
・第4章 大きく変化している韓国・台湾
・第5章 そして日本はどうなる
・第6章 なにもかもが張り子の虎だった中国
・第7章 安倍首相の戦後70年談話に中国に対する答えがある
・終 章 滅びゆく中国と日本の親中(媚中)勢力
■著者 渡邉哲也
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Posted by ブクログ
今まさに世界が大きく変わろうとしていることが実感できる。9月の習近平の訪米の話題を導入として余命宣告が始まる。本来であれば最新のトピックを扱ったことになるはずなのだが、それすらも過去になってしまうほど事態の進展が早い。中国政府は市場のコントロールを失い、金に物を言わせることができなくなり国際的な影響力もほぼなくなったといえる。本書ではその経緯を詳しく解説しており、経済の崩壊は必然だったということがよく分かる。経済面での最後の足掻きともいえるAIIBについては軽く触れるにとどまり、すでに終わったことになっているようだ。
国内で言えば親中派(媚中派)筆頭の二階氏を批判しているが、その二階氏が朝日新聞で中国に対して厳しい批判をして一部の人達を混乱に陥れたことは記憶に新しい。ガス抜きであるとか、ポーズであるとか言われているものの、やはり中国と関わることで得る利益よりも損害のほうが大きくなったのではないかと思う。加えて、中国崩壊あるいは米中軍事衝突に備えて距離を取ろうとしているようにも見える。今後も批判を繰り返すのであれば、それだけ中国崩壊が近づいているということになるだろう。また、単なるポーズだったとしても、そういうポーズを取らなければ選挙に勝てないからポーズをとるわけなので、どちらにしろ親中派と言われる人たちの影響力が弱くなるのは間違いない。そういった視点で見れば、親中派の人たちの言動は中国の現状を知る目安になるかもしれない。
さて、本書のもう一つの目玉は安倍首相の戦後70年談話の解説。著者のTwitterなどでも解説をしていたが、改めて詳細な解説を読むことができる。非常に丁寧な解説であり、背景や批判あるいは皮肉についての推測も根拠が明確で説得力があった。