【感想・ネタバレ】千夏ちゃんが行くのレビュー

あらすじ

【編集担当より】

じつは本書の原稿は、懇意にしている作家さん経由で編集部に持ち込まれたものでした。
通常、持ち込み原稿はすべてお断りしている小社ですが、数ページ読み、驚きました。
内容もさることながら、読み手をぐいぐいと引き込む筆致、処女作とは思えないクオリティに、編集部ですぐに出版を快諾、私たちはそこで初めて福本千夏さんとお会いしました。
実際彼女を目の前にして、アテトーゼ脳性まひという病気の深刻さを知りました。
と同時に、僅かに動く2本の指でこのような清らかで美しい文章を編んだという事実、奇跡のような存在である彼女に深く感動したことを覚えています。

泣いて、笑って、恋をして。一途、前向きに突っ走る!

清冽な生き方が胸を打つ、なにわのオカン、再生の物語。是非お読みください。

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Posted by ブクログ

 読点は作家の呼吸だという。
 若い作家は読点が無く一気に読ませ、年を取ると読点が増えるそうだ。

 そうして脳性まひの著者の書く文章は、未だかつて読んだことのないリズム感だった。浮遊感があるというか、意図して作るには無理がある、著者にしかできない呼吸を刻んでいるのだと思わせる。
 全身が常に痛み、声を出すのにも苦労し、そうして、夫に先立たられた千夏ちゃん。この表紙の笑顔が美しいなぁと思う。

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2019年10月12日

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