【感想・ネタバレ】ウォールデン 森の生活 上のレビュー

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Posted by ブクログ

心に、まさに今の自分にとても響く内容だった。
ここ最近で一番スッと心にしみた本。
近いうちにもう一度じっくり読み込みたい。
以下、心に残った内容。

長期にわたる過酷な労働環境は、人の精神的自由を奪い、人間性の成長を妨げている。
心が自由でなければ、「人は見ても見えず、聞いても聞こえず、食べても味わえない」(曾子)

ソローが森の中で強烈な孤独感におそわれた時、全てに平等である自然の大らかな温かさに気づく。鳥や花といった自然物も人間のパートナーとなり得ると悟った。
大自然が磨き上げた水と新鮮な空気さえあれば、心地よくいられる。自然との深いつながりがもたらす深い充足感を大切に。
「この生活スタイルしかできない」などと型にはめ込み窮屈に生き方をしないように。
自分にとって本当に必要な物を見極め、それに必要な最低限の物資と資金を得る手段を逆算すればよい。
「簡素に簡素にさらに簡素に。」
普段の生活をシンプルにし、抱える問題の数を減らしておくこと。問題を減らすことで、自分の頭が正しく働く状態をつくる。シンプルに質高く。
シンプルに賢く生きる。
問題解決はひき算で考える。 
何事にも感覚ではなく数学的アプローチで。 

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2023年09月12日

Posted by ブクログ

名著です。何か、『隠遁生活のススメ』みたいな捉え方をされている向きもありますが、ソロー自身が

『僕が森に行ったのは、思慮深く生き、人生で最も大事なことだけに向き合い、人生が僕に教えようとするものを僕が学びとれるかどうか、また死に臨んだときに、自分が本当に生きたと言えるのかどうかを、確かめるためだった。』

と、本書で述べており、決して厭世思想ではありません。積極的に生きるための哲学として読まれることをおすすめします。

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2020年09月13日

Posted by ブクログ

宇野重規推薦
大自然の中で暮らし、思考を鍛える。
黒人奴隷制度、帝国主義に反発し、納税を拒否。
静けさ。

小学館文庫が読みやすい。

文明を批判し、豊かな自然で暮らし、人生について考えた本。
“考える以外に何もしない時間を、生活の中に必ずもとう。”
自然の美しさと静寂を背景に描かれた、思考の記録。

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2018年11月05日

Posted by ブクログ

一度読むべき一冊!!!
ともいえる名著だと思いました。
仕事はしなければ生活ができないと思い込んでいた
本当に必要なもの以上のことを求め、生きていくことに必死だった
目から鱗の一冊
生きるために必要最小限のことだけで生きていけば
世界から争いごとはなくなるのではないのかと思う

恐れを抱かせる神への信仰
特に信仰している神はないが、聖書(小説)を読んだときの違和感に合致した。

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2017年01月18日

Posted by ブクログ

ヘンリー・デービッド・ソローの不朽の名著。
労働の意義を否定し、自然中心の生活に徹した彼は、経済至上主義、物質至上主義の社会の闇を予測していたように思える。アンチ資本主義、アンチブラック企業な人にもオススメ。珠玉の金言の数々。

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2016年12月12日

Posted by ブクログ

今読みたい、私たちはどう生きるか、の本。

チョボスキー『ウォールフラワー』で出てきて、ずっと読みたいと思っていた本。なかなかすっと読み切れるものではなかったけど、興味深いことがたくさん書いてあった。ソローの実践した生活は、到底できないとあきらめてしまう都会の私だけど、心の持ち方として、この考えに出会えたのはよかった。

森の中で独り、自然の声に耳を傾け、自分の生きる分だけの生産をおこない、読書と思索にふける。産業化が進み始めたソローの時代からかなり世界は進んでしまったけど、持続可能社会やSDGsが言われる今だからこそ、これからの私たちの生活を考えるために、読むべき本なのでは。

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2019年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最近森の隠遁生活系の本をたくさん楽しんだので(前から好きなメイ・サートンもその筋か)、その元祖とでもいうべき本としてよく引かれている「森の生活」も読んでみることにした。しかし、良くも悪くもパイオニアの本であり時代の違いもあって、私が好んで読んできたような隠遁生活とはちょっと違うなと感じた。暮らしというよりは、ソローの思想を記録したものだ。

ソローが森で生活するのは本人が個人的に必要としているためではなく(その住処は実は大して村から離れてもいないが)、人間は本来そうすべきだからそうするのだ、という論調である。
「私が森で暮らしてみようと心に決めたのは、人の生活を作るもとの事実と真正面から向かい合いたいと心から望んだからでした」とソローは語る。「私の目にはほとんどの人は、生活のあり方を考えない、不思議で曖昧な暮らしをしながら、神のもの、悪魔のものと、少し性急に結論を下すだけだからです」と。資本主義と、そのころ盛んに建設されていた鉄道(鉄道は良いものと言ったりもしているが)と、働きづめの人々を厭い、税金も払わないので投獄されたりもする。本当はぜいたく品どころか服も家具も家すら最小限で十分で、自然があれば楽しく生きていけるはずなのになぜ皆あくせく働いたりするのか、というナチュラリスト的な意見を語るのだ。
当時の資本主義と産業改革が爆速で膨らんでいったであろうアメリカで、一人で質素に森に住むソローは相当変人扱いされたろうと思う。冒頭100ページくらいがその弁明に充てられていることからもそれはよくわかるし、普通の人々に対し少し当たりが強いのもしょうがないのだろう。まだ資本主義から引き返せる、という思いも当時は感じられたのかもしれない。だけど200年くらい離れた現代日本人が読むと無責任な脱成長論と重なって見えてしまってちょっと微妙な気持ちになるのが正直なところだ。
ただソローが自然の中の暮らしを本当に楽しみ、動植物のことを愛していたのは伝わってくる。鳥たちの鳴き声、ちょっとした仕草の描写、植物や木々の成長など、読んでいて楽しい。もっと暮らしのこまごましたことをたくさん読みたいなと思った。

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2023年03月28日

Posted by ブクログ

なかなか一気に読める本ではないので、少しずつ、今日はソローの森の家に寄ろうかなという感覚で読んだ。

自然の描写が多いので、イラストを見ながら想像した。ソローの考えから学ぶことは多いが、まだ私は全部理解できていない。

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2020年04月16日

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