【感想・ネタバレ】ルポ 保健室 子どもの貧困・虐待・性のリアルのレビュー

あらすじ

虐待の家で育った少女が、笑顔を取り戻した──。貧困・虐待・スクールカースト・ドラッグ・性。現代の子どもたちが抱える問題の最先端が現れる「保健室」と、そこで彼らを支えて奮闘する「養護教諭」の活動に密着したルポルタージュ!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

普通に面白かった。タイトルから想像したもの以上の事が書かれていた。子どもの貧困、児童虐待、LGBTなど、近年注目されている内容について、保健室の養護教諭の方の取り組みと実際のケースを細かに記すことによってリアルに描かれていた。美談だけではなく、残念ながらバッドエンドとも言えるその後となってしまったケースもしっかり取り上げており、現実味があった。
最後には日本の現状を踏まえ解決策の提案と今後の展望についても綺麗にまとめてあり、心に留まった。
まちかど保健室の設置およびそれの公的補助、養護教諭のスクールカーストの根絶、複数の養護教諭を学校に配置するなど、現実的には難しいかもしれないが良案が豊富で、現状を打開する可能性を感じた。
長々と書いてしまったが、緻密な取材と問題提起や着眼点の鋭さに舌を巻いた一冊でした。福祉関係に興味のある人は是非読んで欲しいです。

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2019年03月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「子供たちの悲鳴が聞こえる!」というキャッチフレーズそのままでした。
8月に出版されたばかりの本ですが、内容がとても生々しく、まるでドキュメンタリーを見ているようでした。

中学校の養護教諭をインタビューしてまとめた本。
「虐待」「いじめ」「貧困」「性的マイノリティ」

子供も親もみる医師としては本当に見逃せない内容でした。
ここ最近、養護教諭の先生と話す機会の減った私としては、驚きの内容でした。

本人が理由でなく、学校に行けなる子たち。
私としては、第2章の「虐待の家から出されたSOS」が衝撃で胸が苦しくなりました。

親のアルコール依存、虐待、貧困、食事が食べらない。
そんな子が頑張って高校に行くけれど・・・。
20歳までケースが生々しく書かれてあって、それを支え続けた中学の養護教諭がすごいと思いました。

以下、私に響いた言葉、勉強したことです。

p.113
「児童虐待による心理的影響の代表的なものの一つに、未来への希望が持てなくなることが挙げられるという。子供の頃に受けた心の傷のせいで、年齢を重ねても、進学や就職といった一般的な将来像を描くのさえ困難になるというのだ」

ある養護教諭は「中学の養護教諭が子どもに直接関わるのは3年間という期間限定だ。その子の抱える問題を全面的にすくい上げるには、難しいこともある。」と。

今は、スクールカウンセラーだけでなく、スクールソーシャルワーカーという職種もできてきた。
p.237
「社会福祉の専門的な知識、技術、問題を抱えた児童生徒を取り巻く環境に働きかけ、家庭、学校、地域の関係機関をつなぎ、児童生徒の悩みや抱えている問題の解決に向けて支援する専門家」と定義されていて、家庭環境による問題を主として扱う。

私たちの似ていることがたくさんあると思いました。
会ってみたい、スクールソーシャルワーカーさん。

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2016年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校の養護教諭に友人がいて、たまに話を聞くが、中学での保健室の実態がルポられている。昔の保健室といえば、怪我した時、お腹が痛い時などに駆け込む場所であったが、昨今は、心の病、貧困など多岐にわたる問題が持ち込まれる場所だと。一方、教科の先生からは先生扱いされていなかったり、学校に一人の職種なので、スキルアップなどにも問題があると。

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2016年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これを読んだら次は子どもの貧困について興味がわいた。
自分ははずれの養護教諭しか当たってないので保健室にお世話になったこともないが、こういった子どもにきちんと目をむけて気づいてくれる養護教諭もいるんだということが知れた。
文章がなんか読みづらかった。内容も少し薄いなと感じた。

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2017年09月01日

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