あらすじ
九州男児「おいどん」こと大山昇太は4畳半に住んでいる。押し入れにはパンツが山と積まれ、サルマタケという奇妙なキノコが生える始末。だが彼の極貧生活においてはこのキノコさえも貴重な食料である。昼間に工場でバイトし、夜間高校に通う彼だが失敗がもとでクビ、中退、失恋と次々に試練が重なる。そんな折、向かい部屋に西尾令子が来た。思いやりのある彼女に魅かれていくおいどんだが……。
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Posted by ブクログ
絶版だが、中古はまだ手に入るっぽいぐらいの知る人ぞ知る超名作。
おいどん(大山昇太)は中学を卒業し進学の為上京してきたが夜間学校の学費が払えず中退。
復学を目指すも家賃すらまともに払えない。四畳半の押入れでサルマタケを育てつつ「明日のために今日も寝る」日々を送る。
身なりも汚いので世間からひどい扱いもうける。そこに何故かおいどんに惹かれ?様々な事情で現れては去っていく美女達(メーテル並)。
復学は雲の上。順調に大学へ進学していく友人達。おいどんはバイトで小銭を稼ぎながらただただ過ぎていく日々。
この作品が本当に辛いのは時折現れる人生に躓いてしまった人達が出てくること。おいどんとその人達の違いは「若さ」。おいどんの(進むべきでない)行く末を示唆している。若いということが全てに勝る希望ってことが痛いほどわかる。
松本零士が「若いうちの一人暮らしはしといた方がいい。それで僕は漫画家になれましたから。」って言ってたけどこのマンガは半自伝。