あらすじ
楽な仕事なんてない。でも、「好き」と言える仕事がしたい! 京都の老舗旅館を舞台に、新人仲居の奮闘とそのリアルな心情を、日本ラブストーリー大賞受賞の著者が描く、元気が出るお仕事小説。京都市内の会社で事務をしている坂瀬川虹子(22)は、単純でやりがいのない仕事、職場でのセクハラに倦む日々を送っていた。しかし、上司の送別会で訪れた老舗料理旅館のサービスに心を打たれ、その旅館で働くことを決意する。意外にもあっさり採用される虹子だったが、仲居の仕事は、右も左もわからぬことばかり。キックボクシングの世界チャンピオンである夫が浮気して喧嘩中の夫婦、口うるさくて気難しい料理評論家、「おこもり」に長期逗留するわがままな脚本家など、一筋縄ではいかないお客様たちに対する中、虹子が見出した「働くことの意味」とは。
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Posted by ブクログ
もともとお仕事小説が好きで、タイトルに惹かれて手に取った。
主人公は22歳、自分の娘世代なのだが…楽しく読んでしまった。日々なんとなくこなしている仕事(と言っても任されているのは昼休みの味噌汁つくりで、人のサポート役ばかり)に疑問を感じ、ビビビっと来てしまった旅館の仲居に即転職。その成長物語。
自分で「好き」と思える仕事があることは幸せなことだと思う。やりたい仕事を出来ていれば最高だけれど、自分では向いてないと思った仕事の中にも「好き」を見つけられることもある。オバチャンになれば、健康で働けているだけで幸運だと思えるものだけれど。
ただお給料のためだけに、流れでなんとなーくお仕事している若い子たちに、自分の気働きで人を喜ばせることが出来るということを経験をして、「好き」な仕事を見つけて欲しいなぁと思った。
Posted by ブクログ
良かった。星7つにしてもいいくらい良かった。
私はお仕事小説に弱いんだろうか。
仕事に馴染めなくて挫折しそうになりながらも持ち前の明るさ、直向きな心で乗り越えて行く。
ベタな展開の連続なのに各章毎に泣いてしまった。
そして最後のサプライズ。どんでん返しではない、ホントに吃驚するような伏線の収束。
マツコデラックスがモデルだと思うヤエヤマも可笑しかった。いまんとこ日経木曜日夕刊読書欄星4つ以上のお仕事小説にハズレなし!