あらすじ
休業日は「平日のどこか」、ランチしか営業しないお店、
子どもがふつうにいる職場――。
ライフスタイルに合わせた無理のない働き方、
徹底した仕事の質へのこだわり、丁寧な暮らし方が共感を呼び、
全国的な注目を集める人口8000人のまち、北海道・東川町。
人口減少時代を迎え、少なくない地方自治体が消滅の危機といわれるなか、
定住者が過去20年で約14%増加しています。
本書では、多様な人びとが影響し合い、共創し合いながら、
「東川らしさ」を追求するライフスタイルと、その背景にある長年にわたるまちづくりの取り組みを解説。
これからの「まち・ひと・しごと」のヒントを探ります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本を読むと、とにかく東川町に行きたくなる。
そこには自分らしく生きている人たちがたくさんいて、半数以上が移住者みたいだ。行くことで、自分らしさとはなにかについて自分自身を見つめてみたい。
また、東川の文化や価値観に触れると、「拡張」よりも「収斂」「洗練」という言葉がしっくりくる。その土地・環境の強みを生かした文化・風土を形成している。それはデンマークなどの北欧にも共通した考え方であり、領地を拡大して吸収するのではなく、自国の強み・良さをちゃんと見つめたうえでいかしていく、内なるパワーを感じる。
人もほんとうは外ばかり見るのではなく、内を見なければいけないと思わせる、そんな本。
Posted by ブクログ
私は、台湾にて東川町観光案内所を経営している。北海道で特異な東川町。その秘密が本になってしまった。うまく説明できなかったことが、やっと皆さんに説明できる。なぜ民間会社に観光案内所を委託しているのか。残念ながらこれには言及されていない。それほど特殊なことではないのである、この町では。地域活性化、インバウンド等。実に様々な観点で説明している良書である。ぜひご一読を。
Posted by ブクログ
2021.55
・ライフの中にワークがある。
・スタイルとして確立してる。
・長い目線で、ながされず、自分の理想やテーマを探究できる人が集う。
Posted by ブクログ
自然豊かで、海外を思わせる街並み。
それを作っている行政の姿勢。予算がない、前例がない、他でやってないの「3つの“ない”はない」という。行政が主体的に取り組めば、そこに暮らす住民もついてくるし、共感した人々が集まってくる。そうして東川スタイルというものができていく。
ここに暮らす人、どの人もこの町が好きで、町のために働いて暮らしているという感じ。一度訪れてみたいと思う。けれど、仕事と生活を切り離して楽しみたいタイプの人間なので、暮らすのは難しいかなと思ったり。
Posted by ブクログ
北海道にある東川町の魅力を現地の人の取材やグラビアなどで余すことなく紹介したガイドブック。
大自然と共存し、地下水を活かしたうどんやパンといった食べ物や木を使った家具など都会にはない魅力があると感じました。
グラビアが多く東川町の魅力を存分に感じることができました。
仕事と生活が一体となった暮らしが浸透しており、子どもと一緒に職場に居たりなど現代社会で問題となっていることへのハードルの低さが移住者を集めている一因ではないかと感じました。
また、現地での生産物を地産地消していることや定休日を設けないお店や営業スタイルなど妥協なきものを提供する姿勢も感じました。
写真の町として発展させようと約30年前にスタートし、今では写真甲子園が開催されたりと自治体の努力も感じました。
そのなかでも町外から株主を募る取り組みはかなり興味深いものでした。
財政難で消滅する都市がある中で他の例を見ない柔軟性がありながらも地域にあるものを活かして自治体と地域コミュニティが一体となってそれぞれのライフスタイルを叶えていく姿は21世紀型の地方創生のひとつであると感じました。