【感想・ネタバレ】大地のゲームのレビュー

あらすじ

二十一世紀終盤。かの震災の影響で原発が廃止され、ネオン煌めく明るい夜を知らないこの国を、新たな巨大地震が襲う。第二の地震が来るという政府の警告に抗い、大学の校舎で寝泊まりを続ける学生たちは、カリスマ的〈リーダー〉に希望を求めるが……極限状態において我々は何を信じ、何を生きるよすがとするのか。大震災と学生運動をモチーフに人間の絆を描いた、異色の青春小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

偶然にも故郷で大きな地震が起こった時にこの本を読み始めた。秩序が崩壊し、極限状態にになったときの人間の姿を詳細に描き出す筆力に舌を巻きつつ、主人公の弱さを持ちつつもしたたかで、それでいてどこまでも人間臭い姿の描き方にいつもの綿矢りさを感じる。彼女の作品としては他と毛色が違いつつも、根本的なところで通じていたのはそのようなリアルさと、それから最後の、生き残ったみずみずしい生命力を感じさせるシーンの力が大きいのかもしれなかった。

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2016年04月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

詩的というより、哲学的。なんとなく、コインロッカーベイビーズを思い出してしまいました。力強い筆致で大地、そして生命のエネルギーを描いているものの、リアリティがなくて共感できなかったのがこのもやっと感の原因なのかもしれません。
最後、大地に傷つけられ、そしてなおも大地を愛する人間の美しさに、心を揺さぶられました。

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2019年04月29日

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