【感想・ネタバレ】神さまには誓わない 【イラスト付き】のレビュー

あらすじ

【イラスト付き】 何百万年生きたかわからないほど永い時間を、神や悪魔などと呼ばれながら過ごしてきた、腹黒い悪魔のアシュトレト。アシュトレトは日本の教会で名前の似た牧師・アシュレイと出会い、親交を深める。しかし、彼はアシュトレトが気に入りの男・上総の車に轢かれ、命を落としてしまう。アシュトレトはアシュレイの5歳の一人娘のため、柄にもなく彼のかわりを果たすべく身体の中に入り込むことに。事故を気に病む上総がアシュレイの中身を知らないことをいいことに、アシュトレトは彼を誘惑し、身体の関係に持ち込むが…。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「ファラウェイ」のスピンオフ。あの時はポールだった、アシュトレトの話です。
雑誌掲載時に読んだ時には、ユージン×珠樹同様に甘いな~と思いました。そして、アシュトレトが普通に小さな娘を育てたり、ご飯を作ってたりする姿にびっくりして、意外な一面を見た気がしました。セレブ悪魔だと思ってたんで。
「神さまには誓わない」では、そんなアシュトレトが何気なく訪れた教会でアシュレイと親交を持つようになり、彼の幼い娘のマリーをかわいいと思うところから始まります。
その時にはまだアシュトレトは人の心を弄んでも何の罪の意識も感じない悪魔で、愛する心も知らなかったのですが、運命の男である上総と出逢うことによって激変していきます。
愛を知らないまま、上総を愛していくアシュトレトの魂の変化が甘く切なく描かれていて、円陣闇丸センセのイラストも好ましく、よかったです…

でも、それ以上に胸打たれたのが「神さまには祈らない」でした。この書き下ろしがあってこそというかんじ。甘いだけじゃなく、深い感動がありました。
涙が止まらなくなってしまいました。
長い時の中で生きてきたアシュトレトが、人を見下げながら数々の色欲を経験しつつ面白おかしく過ごしていたのは、失う苦しみを避けるという理由もあったようです。
マリーや上総と一緒に暮らすうちに自分の心に芽生えたある感情と向き合わなければいけなくなるアシュトレト。
そのきっかけを与えたのが天敵ミカエルでした。
このシーンは、何度読み返しても胸が痛みます。
ミカエルのおかげで自分の本心と向き合えたアシュトレトですが、ここから本当の試練と向き合うことに。

愛することの本質をアシュトレトを通して教えられました。ずっとそばにいてくれ、という願いは愛しているなら当然抱く気持ちです。でも、人間として生きる以上、叶わないこともあるのですよね。アシュトレトが悲しみや苦しみを乗り越えて生きていく姿は、本当に美しかったです。
やさしさと愛に満ちたストーリーでした。

「終わらないお伽噺」もアシュトレトの願いがどうなったか、見極めることができて満足。

0
2014年03月07日

Posted by ブクログ

雑誌掲載分に書き下ろし2編
雑誌で読んだときは、アシュレイ(アシュトレト)があまりに身勝手な言動やふるまいをするので、嫌なヤツ、、と若干思い、それに振り回される上総が不憫だなと思いながら読んでた記憶があり、ファラウエイ(関連作)の方が好みだなと思ってました。でも円陣先生のイラストにも惹かれ、書籍購入しましたが、書き下ろしはすごく良かったです。涙なしでは読めませんでした。人の死にかかわる話はもともと弱いのですが、ほんと泣けました。書き下ろしの2話目はその後のその後の話なんですが、最後に漏らす一言がアシュトレトらしくてクスッと笑えて、どうなっていくのかなと想像すると楽しくなるような終わり方でよかったです。

0
2014年03月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

スピンらしいけど前作未読でも読めた。

パティシエ×牧師の身体を借りた悪魔?
結構重い話かと思いきやさっぱりした受けの性格と年下らしく翻弄される攻めとかわいい幼女の組み合わせにホッコリにまにまして読めました。しかし本来なら攻めのせいでアシュレイの魂は死んでしまったわけで…そこは深く掘り下げていなかったけど、攻めの最期で折り合いをつけたのかも…。

転生後は義兄弟かぁ。でもやっぱり人格違う感じ(ノンケだし)なので、もう片方のカップルが出した結末を思うとモヤる。けど、何度でも同じ人(受け)を好きになるのはアッパレ。

0
2019年06月07日

Posted by ブクログ

すごく良かったです。切なかったですね。 なんか何千年も生き続けている悪魔と人間の時間って考えると取り残されてしまうのはとても悲しいですよね。 他のお話だと同属になったりとかあるんだけれど、こちらはなんかとってもきつい選択肢ですよね。 前作のカップルの決意もそうだし、今回のカップルもなかなか切ないですよね。 恋愛もそうなんだけれど、何よりもマリーとの親子関係がすごく良かったです

0
2014年09月24日

「BL小説」ランキング