あらすじ
「今日はいい天気ですね」ではなくて、「今日はいい日和(ひより)ですね」と挨拶されたら、なんとなく「ぽかぽか」してきませんか? なんか「好い日」になりそうな…・。天気は漢語で、「ひより」は生粋の日本語です。日本語は、漢語と外来語、そして「生粋の日本語」からなっています。遠い昔、文字のなかった日本人が話していた、生粋の日本語が「大和言葉」です。大和言葉は響きが優美で余韻が心に染みる、という特徴があります。また、相手への思いやりが込められています。このような大和言葉を会話やスピーチ・文章に取り入れることで、生活やビジネスの場が和み、いままでとは違った雰囲気に彩られます。日常生活のあらゆる場面で活用できる大和言葉を、実践形式で解説し、その魅力をさまざまな角度から再発見します!
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Posted by ブクログ
漢語でも洋語でもなく、日本古来の言葉
遠い祖先が美しい風土のなかで生み出した日本独自の言葉
それが大和言葉です。
各章の頭に一覧表があって、それぞれの言葉の解説がそのあとに続いている構成になっています。
■おもてなし
・心おきなく 遠慮なくという意
・心待ち ワクワク感を奥ゆかしく伝える
■相手を称える
・たおやか 上品でしなやか たおやめ(女)に対してますらお(男)
■相手をたしなめる
・すべからず ぜひともという意
・そぞろ ぶらぶらと
■気持ちを伝える
・やるせない 心がはれない
・たゆたう ゆらゆらと動き、定まらない あるいは 躊躇する
・ひとかたならぬ ひととおりではないたいへん
■手紙
・お力添え 目上の方に協力をお願いする
・気の置けない ほんとうに仲がよい間柄
・心ならずも 不本意にそうなってしまった
■人柄
・心ばえがよい 相手に気遣いできる
・ひたむき 誠実に物事に向かいあっている、何かに必死でとりくむ
・したたか 一筋縄ではいかない
などなど
目次
美しい「大和言葉」の言いまわし
はじめに
第1章 おもてなしの大和言葉
第2章 相手を称える大和言葉
第3章 相手をたしなめる大和言葉
第4章 気持ちを伝える大和言葉
第5章 仕事でつかう大和言葉
第6章 スピーチ・手紙につかえる大和言葉
第7章 人柄を表す大和言葉
第8章 季節・時間を表す大和言葉
ISBN:9784837983798
出版社:三笠書房
判型:文庫
ページ数:256ページ
定価:650円(本体)
発売日:2016年02月15日第2刷
Posted by ブクログ
日本人として学んでおきたいマナーや言葉の美しさを知ることが出来る一冊。
若い世代に関わらず、言葉が乱れつつある現代で、古来から使われる日本人の奥ゆかしさや柔軟さ、おもてなしの心を見つめ直せる。
さりげなく、日常の中で大和言葉を使えたら、絶対にカッコいいと思います!
Posted by ブクログ
場面毎に使える“大和言葉”を一覧で紹介、
その後にひとつずつ意味や語源、使い方を丁寧に説明してくれる、といった構成でした。
自分が普段使用している言葉を“大和言葉”に言い換えた場合、どのような言いまわしになるのかが非常にわかりやすくてよかったです。
語源の解説なども併せて楽しめました。
我儘を言うなら、シリーズ化でもいいのでもっと他の言いまわしも知りたいなー
Posted by ブクログ
言葉の由来を知るのが好きなので面白かった。
取り違えた意味で覚えていた言葉もいくつか。。。
「うがった見方」の「うがった」はよく読む言葉なのに
間違って覚えていたし、
「首ったけ」という言葉の
由来を聞くとなるほどぉとなる。
さりげなく使えるとカッコイイな、
と思うけど相手も「大和言葉」を知ってないと
通じないのか・・・
Posted by ブクログ
言葉の真意や柔らかい表現など日本人であればビジネスシーンやスピーチ、プレゼンの場でも使えるので、一読の価値はあると思う。ただ、大和言葉を理解し合えるもの同士でないと逆の意味にとらえたり、意味が通じなかったりすることがわかった。現代語の中にも残っているものもある。習得しtpoに合わせて使って行きたいと思う。
Posted by ブクログ
学んだ&確認の大和言葉
率爾(そつじ) 突然
「率爾ながら」
よしなに よろしく
「よしなにお伝えください」
お平らになさってください
正座を崩して楽にしてください
上置き(うわおき)
和食の場合、トッピングに相当する言葉は「上置き」です。「上置きはいかがなさいますか?」
お持たせ
お客様からのお土産をすぐに出すときに 「お持たせで恐縮ですが」「お持たせで失礼いたします」
ろうたけた
女性の気品ある美しさに対して用いる
「ろうたけた女性に魅了された」
いたいけ
心が痛いほど愛らしい
「いたいけな子どもが、頑張っているね」
緑色の黒髪
この「みどり」は色彩の緑ではありません。
「みずみずしい」を語源とする「ミド」が変化したもの、あるいは「水が通る、透る」が由来のものだと考えられます。
「緑の黒髪ね」
しどけない
だらしない
「今日のかっこうはしどけないね」
すべからく
当然
「学生はすべからく勉強すべきです」
にべもない
無愛想
「にべもなくしてはダメだよ」
あたら
価値あるものの消失を残念に思う気持ち
「あたら無駄にするのか?」
荷が勝つ
無理です
「その仕事は私には荷が勝ちます」
たゆたう
躊躇する
「どうするべきか、たゆたっている」
やぶさかでない
快く~する
「引き受けることはやぶさかではありません」
むべなるかな
もっともなことだ 「それはむべなるかな」
ゆるがせにしない おろそかにしない、頼もしい表現
はなむけ 旅たつ人に贈る言葉や物 「馬の鼻向け」から出た言葉。
気のおけない 気兼ねする必要のない
「彼は気のおけない人です」
あやかる 見習う
「兄にあやかって勉強する」
尾籠な話 ばかげた話
「尾籠な話だけれど」
心ばえがよい 思いやりがある
「彼女はこころばえがよい女性だ」
やんごとない たいへん高貴な
「やんごとなきお生まれの方」
たまゆら 一瞬
「忙しくてたまゆらも休んでいられません」
うららか うすぼんやりしたようすではない
「春のうららの隅田川」は、春霞などまったくない、すっきり晴れ渡った春の隅田川