【感想・ネタバレ】サチウスのレビュー

水森みなも

誰もが認める不幸体質の女子高生サチ。遅刻早退は当たり前、課外授業に出れば必ず雨が降り、傘を持って出れば快晴になる。そんな小さな不運の連続を落ち込むことなくやり過ごすサチに学校一の才女ミサ子が興味を持ち…。

[ブクログ · ★★★★☆]

　水森先生新刊ということで購入。水森先生らしいギャップ狙いの笑いが面白い作品でした。

　サチは薄くとも。「笑って外村さん」もそうですが、水森先生のギャップを軸にした笑いの持っていき方はとても丁寧で面白いです。今作品ではコマの起承転結に合わせて「幸の薄さ」をテーマに、その人が思う幸の薄さの度合いで笑わせてきていました。アイスが溶けても、家がなくなっても自分と友達が笑顔でいられればいいとそんな前向きなメッセージもありでサクッと読めました。

　こんなキャラが可愛いという思いで描かれた作品なぶん、なんだか予定調和感が強かったですけど、１巻モノですからこんなもんなんでしょう。水森先生らしい作品となりましたが、次の作品もしくは外村さんの中で水森先生が苦手とするキャラなんかも見てみたいです。