あらすじ
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※この電子書籍は、2004年6月に発行した『志水哲也写真集 黒部』初版第1刷を定本として、一部をスキャンして電子化したものです。
黒部川は全長70km、八千八谷、四十八瀬をもち、源流部には2500m以上の山五十数座を従え、日本でも有数の渓谷美を誇っている。志水哲也氏は、その黒部に魅せられ、黒部の玄関口・宇奈月に移住してしまったほどである。
登山から本格的な山岳写真に傾倒、2000年から2001年春までの2年半、1万ショットを撮りためた。岩と水が織りなす黒部渓谷の凄みを、逆光と強いコントラストで力強く表現した斬新な写真集である。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
写真にすると、実物の何分の1しか、風景の様子が写し撮れない。でも、一部の写真家が撮った写真は、正にその瞬間を撮っている。そういうページが幾つもあった。
Posted by ブクログ
志水哲也氏の黒部の写真集。
幻の滝といわれる黒部大滝よりS字峡や十字峡の方が見ていて楽しい。
水越武氏が「『黒部』に寄せて」のなかで、黒部大滝の撮影で志水氏の力を借りたのが始めての出会いと語る。黒部の写真集について、以下の3冊をあげた上で、期待以上と評価している。
冠松次郎『雲表を行く』(1942)
岩橋崇至『黒部渓谷』(1987)
小池潜『黒部源流』(1991)
高桑信一氏が「志水哲也と写真集『黒部』」のなかで、「登山家にしか行けない場所や、黒部の谷に精通した自分しか知らない場所を撮って写真集にしたい」という志水氏の意欲に対して、山と渓谷社の神長幹雄氏が、「それは記録写真であり、芸術写真というのは上高地のような、たくさんのカメラマンの集まる場所でも、きちんと主張のある写真を撮らないといけない」と諭したという。いい話だ。