あらすじ
戦後間もない昭和21年に定められ、かつて日本のいたるところにあった「赤線」は昭和33年に廃止された。ところが地域によっては様々な風俗産業の業態に姿を変えながら、現在に至るまで賑わいを続けている。全国各地の元赤線地帯を訪ね、風俗産業の栄枯盛衰と、そこで働く女性たちの声を書きとめることで「赤線後の色町」を浮かび上がらせた貴重な記録。新取材の書き下ろしと未発表写真多数収録。
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Posted by ブクログ
本書は、最近読んだマイク・モラスキーの傑作ドキュメント、『呑めば、都 居酒屋の東京』 (ちくま文庫)の中に度々登場していたので読んでみた。
2005年にミリオン出版から刊行された単行本の文庫での復刊である。文庫版では、青森、弘前、函館、札幌、苫小牧を再訪した際のルポが増補されている。
昭和33年に廃止された赤線。かつての赤線地帯では当時の賑わいは無くなったものの、姿形を変えながら、同じような業種の店舗が営業している。決して、良いことでは無いというのは解るが、ひとつの文化の変貌の過程は非常に興味深い。
Posted by ブクログ
「赤線跡を歩く」のような内容や写真を期待したのだけれど、写真はともかく内容は風俗情報誌などにある体験記のようなものになっていて、少し期待はずれだったとはいえ、今から15年ほど前までは、赤線のしくみを残した場所があったというのは驚きだった。そのようなものは大阪近辺にしか残っていないと思っていたのだが。