あらすじ
33歳の夏、突然血液難病にかかったアパレル女子が綴る、ダサくて、弱くて、もがきあがく、“かなりカッコ悪い”骨髄移植ノンフィクション。2011年、止まらない出血、治りにくい紫斑、息切れ、頭痛、微熱などに悩まされる。意を決して血液検査をしたところ、100万人に5人の確率で発症する「特発性再生不良性貧血」あることが判明。この病気は、「骨髄で血液(血球類)の生産がなんらかの理由でできなくなる。その結果、体内に酸素が送れなくなり、免疫力も落ち、出血も止まらなくなり、放置しておくと死に至る」という自己免疫疾患。発見時で「最重症(ステージ5)」、三途の川を渡りきる一歩手前。そして体験した、都立駒込病院血液内科病棟への入院、さまざまな検査、家族との確執、ウサギからつくられた抗体の注入(ウサギ証明書発行)、抗がん剤投与、骨髄移植、襲いかかる副作用、激太りと激やせ、おカネのこと、失ったもの・得たもの、など……。4年間にわたる闘病生活で見たこと聞いたこと感じたことのすべてを書き記す。現在も朝12種類、昼3種類、夜5種類の薬を飲み、ポンコツの体を抱え、できないことだらけの日常を明るく笑い飛ばしながら、しぶとく人生を謳歌中。
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Posted by ブクログ
こういう話は書き方によっては、悲惨なものになるのだろうが、おもしろおかしく闘病生活を語る。が、おかしく書いているばかりではなく、使用した薬、治療を淡々と明記していて、これから迎えるかもしれない患者さんへのエールにもなっていると思う。血液内科の話で、たまたま、知り合いの人がいるのだが、こんなに大変な病気を相手にしているとは知らなかった。今度、いろいろ聞いてみようと思う。
Posted by ブクログ
ある書評で知った本。
ファッション関係の仕事で
日々忙しく世界を飛び回る矢作さん。
そんな彼女が33歳の時に感じた体の異変
それは難病である「突発性再生不良性貧血」の前触れだった…
骨髄移植までの道のり、
そして骨髄移植をしてからの生きるための戦いを
綴った本。
読み始めにちょっと苦手な感じを受けてしまい
(すみません!)
どうしようかと思いつつページをめくっているうちに
号泣してしまった。
骨髄を移植について知らないことが多すぎて
読めば読むほど患者さんやドナーさんの様々な苦悩を知る。
兄弟でも拒否されることがあったり
それによって関係がぎくしゃくするようになったり
また、ドナーが見つかっても適合するかは地獄のような苦しみと共に体の反応を様子見しながらの入院
さらにその拒絶反応の壮絶な苦しみ…
生きたいと思う気持ち
死にたいと思うような苦しみ
患者さんのギリギリの苦しみを
こんな風に綴った手記を読んだことがない
骨髄移植のドナー
私も登録しようと思う。