【感想・ネタバレ】さみしい夜の魚のレビュー

あらすじ

ガラスの街に囲まれた人間達は、蒼ざめた水槽の中で夢を見続けて死んで行く魚。それを知っていても、人はやっぱり夢を見てしまう……!!「さみしい夜の魚」他、傑作三編を同時収録。篠有紀子のミステリー&ファンタスティック・ワールド!!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ふとタイトルを思い出したので古書店で購入した
懐かしの昭和少女マンガ。
しかし、ずっと前に読んだことがあると思ったのは
気のせいだったか、ページを捲れども既視感を覚えず。
収録作は

 さみしい夜の魚
 つぐみの鳴く樹の下で
 パラレル
 季節の迷宮(ラビリンス)

表題作は1980年代の孤独な都会人の触れ合いと
すれ違い……とでも言えばいいか、
あれこれ手に入れておきながら更に無いものねだり状態
というのが、令和の現在からすると贅沢。
当時はこうした作風がクールだったのだろう。
面白かったのは「パラレル」。
一家四人が引っ越してきた一軒家には
売り主の荷物が一部残されたままで、
娘えりな は恐らく自分より少し年上の青年であろう
〈彼〉のイメージを膨らませ、恋心を募らせていく。
彼女はある日、現在の〈彼〉と対面したのだが――。
憧れ~幻滅・失望~日常への回帰かと思いきや、
もう一捻りある物語で「おお」と軽く唸った。

0
2024年04月02日

「少女マンガ」ランキング