あらすじ
秋葉原のメイドと、会社の経理担当の事務員という二つの顔を持つ杏は、嵐の日に大荒れの海の中でサーフィンをする青年・陸と出会い、不思議な共同生活をすることになる。アニメのキャラクターのイラストを描いている時と、blogでやりとりしている時しか感情を表現できない自分を「ツギハギ姫」と称する杏だが、陸との出会いによって、少しずつ自分が変化していくのを感じる。夢を追う陸を見て、自分も生きる目標を見つけた杏の、優しい恋の物語。
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Posted by ブクログ
本当の自分は誰にも見せない主人公とそんな主人公にグイグイ踏み込んでくるリク。
夢見がちでオタク気質な絵描きとポジティブで夢を追いかけているサーファーのリクは価値観があまりにも合わないような気がして最初はつきあっているのが不自然に感じた。
それでも日本にいる間はうまくいっていただけに海外に行ってからの二人のすれ違いが見ていてつらい。
全体を通して二人とも性格が嫌いだし、文章中にでてくるアニメや漫画の固有名詞もあからさまな感じがして嫌だけれど(オタクぶっているけど薄っぺらいというか・・)、ハッピーエンドにならなかったことで逆に強く印象に残ったのが良かった。
情だけでは長続きしない。
Posted by ブクログ
切なく悲しい、そして もどかしい。
誰もがみんな主人公 杏のような
ツギハギ部分がきっとある。
本当の自分をさらけ出して、
それが認められなかったら
心が深い傷を負ってしまう。
杏やリクの感情にシンクロして、
どこまでも深海の中をさ迷っている
錯覚に陥る。
現状から抜け出したいけど 怖い。
愛されたいけど 傷つきたくない。
そんな心の葛藤がもどかしい。
物語は unhappy end。
悲しみに満ちたツギハギ姫が
心から笑顔になれるといいのに。
Posted by ブクログ
ツギハギ姫も
波乗り王子も
とっても子供でわからずやだ
なかなか掴めない心情
掴んだと思っても
次の瞬間 するっとすり抜けてく
***
あたしが好きじゃない人はあたしに優しい
好きじゃない人はあたしを傷つけない
ツギハギの正体を見抜かれない
だから好き
好きになってしまった人は
いつかあたしを嫌いになる
だから嫌い
好き 好き 大嫌い
もう二度と人を憎みたくない
だから 誰も好きになったりはしない
Posted by ブクログ
イラストが上手で人にあまり馴染むことが出来ない杏とサーファー、リクのお話。自分の心の中の孤独や依存を再確認してしまいました。二次元だけでなく三次元も大丈夫だけど、思い通りにいかないことや失うことへの怖さを思ったら二次元的なものに逃げてしまいそう。心に響き過ぎて同化してしまいそうになった。
心の中の迷いに気が付いてしまって切なすぎて立ち直れないかも。
Posted by ブクログ
人を信じるのが怖くて、自分が傷つくのが怖くて、人と距離を置いてしまうツギハギ姫が主人公。マンガやゲーム、イラストを描くことが大好きで、自分の殻に閉じこもっている毎日。
私も人付き合いが下手なので、だいぶ同感できる。でも、主人公は愛想なくてぶっきらぼうだけど、本質は可愛らしいなぁと思えた。私もなんとか今の性格・環境から脱却しなくては!!と反面教師名この話。
そしてちょっと軽くてサーフィンバカの波乗り王子との行方はいかに!?
Posted by ブクログ
子どものころ母親に捨てられた経験を持つ女の子のお話。
主人公の心理の変化に興味が出てサクサク読み進みましたが、読後は結構モヤモヤ。
しかしいろいろ考えさせられる1冊です。
Posted by ブクログ
「好きになってしまった人はいつかあたしを嫌いになる。だから嫌い」。本当の自分でいられるのは、メイド喫茶でアルバイトをしている時と、アニメやゲームキャラに自分を重ね合わせてイラストを描いている時だけ。エッチの相手にも、生身の自分は見せない。杏は、自分の感情をツギハギだらけにして、その場しのぎの“仮の自分”を繋ぎ合わせた日々を送っていた。だが、ある嵐の夕方、サーフボードを抱えた青年・陸と出会った時、杏の感情に変化が訪れる。やがて二人は奇妙な同居生活をはじめるが……。居場所を探している全ての人に捧げるラブストーリー。
男女の恋愛小説で、さくっと読めた。
Posted by ブクログ
正直、杏の気持ちはあんまり分からない。
でも、こーゆう子いるんだろうな、って思った。
冷たくてすみません。
「予測不能なリクの言動に慣れてきた頃、杏はようやく気づいた。
もっとも予測不能なのは、自分自身の心なのだと」
には納得。ほんと何考えてるのか分かんないもん、相手以前に自分が。