【感想・ネタバレ】吼えよ 江戸象のレビュー

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Posted by ブクログ

若冲の絵に惹かれ手に取った。少年長太郎が目安箱に入れた「象が見たい」というお願いから、物語は始まる。将軍吉宗は、苦しい時代に、人々に生きる喜びを感じてもらいたいと、象を江戸に呼ぶよう命じる。長崎から江戸までの象の珍道中。あれよあれよと象の医者になった豊安、象と心が通じ合う少女千代、象を狙う輩から象を守りつつ、豊安の恋路を応援する忠兵衛。みんな魅力的だった。上品なはずの紫の「度胸はケツから湧いてくるっとね!」が好き。忠兵衛は私の地元出身なので、活躍して嬉しい!面白かったから、もっと読まれて欲しいです!!

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2017年12月04日

Posted by ブクログ

徳川吉宗によって,象が江戸へやってくる.その道中の大変さを語ったものかと思いきや,夫を殺されたおみね,長太郎親子の敵討ちと天一坊の騒動を絡めて,とても楽しい読み物となっている.象と心を通わせる千代がとても生き生きとしていて,思いを寄せる豊安先生も微笑ましく,会話も愉快だ.ただ,象にとっては悲しい話です.

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2017年11月28日

Posted by ブクログ

徳川吉宗治世下、長崎から江戸まで行脚した江戸象をモデルに、1つの江戸ミステリを交えて描いたエンタメ歴史小説。

初めは登場人物が多く、行脚や事件の概要が見えるまでが長く、読み進めるのに大分時間がかかった。しかし、長崎をスタートしてからはどこで何が起きるのかという楽しみに、序盤で巻かれた事件のタネの回収が絡み、どんどん引き込まれていった。

特別好きななのは柊宮の恋歌のシーン。宮様でありながら純な若者が恋の思いを恥ずかしながら吐露するシーンは秀逸な恋歌と合わさり微笑ましい気分になった。豊安も好きだが、こっちとくっついて欲しかった。

また、吉宗の描き方も彼の特徴が余すことなく出ていてよかった。江戸象が国民の不満の吐き出し口、一種の清涼剤だったというのは彼が市井をよく見れていた証拠でもあるし、人というものの性質をちゃんと掴んでいたといことでもあるだろうと思う。個人的には、隅田川の花火大会の開催起源を想起させられた。

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2020年08月19日

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